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Superflyがいろん・4

2016年10月05日(Wed)

では、リクエストを頂いたので簡単なマテリアル設定の例を挙げていこう。繰り返しになるけども、あくまで「簡単な」例なので、絶対にこうするのが正しいというわけでもないし、調整は状況に応じて必要になると思うのでご容赦を。あと、ボリューム系のマテリアルやCyclesSurface系のノードを駆使するものは、またの機会に譲ることにする。

ではまず、Fireflyから大きく描画の変更になったノードをピックアップしてみよう。

161005-01

拡散反射系のノードは、Diffuse(拡散)以外はほとんど対応していないと考えた方がいいだろう。開発の中の人は「CyclesノードをSuperflyに対応させるのが優先だったから」みたいなことを言ってた気がするけど、まあ現実世界にトゥーンとかないから特に問題はないだろう。一応Cycles系のトゥーンやベルベットは使えるしね。

次にこれが一番のポイント、鏡面反射。

ポイントとしては、Fireflyではレイトレースを使う必要のあった写り込みが現れていること。それからエネルギーの保存則が守られているから、ハイライトサイズが大きくなる(=表面が荒くなる)ほど鏡面反射が暗くなること。ざっくり見た感じ異方性、フォン、光沢あたりはデフォルト値だと金属そのものな反射で、ブリンとKs microfacetはほぼ同じような特性、PoserSurfaceの鏡面はFireflyに似せてかなりハイライトサイズが大きく、PhysicalSurfaceの粗さで同じ値を入れると反射像は鮮明になる、という感じ。

また、SuperflyのハイライトはFireflyでは描画できなかったライトそのものの姿だ。なのでエリアライトはちゃんと四角く映る。各ライトの大きさを設定するのも大切だ。

そんなわけで、このへんのノードを使っているマテリアルは一度はチェックした方がいいだろう。面倒と言うなかれ、Fireflyと同じマテリアルがFireflyと同じようにレンダリングされるなら、それもうレンダラを新しくした意味がないじゃない。

さて。

それでは適当に例を挙げていこう。Poser 11には3つのルートノードがあるわけだけど、それぞれに利点や難点があるので、設定したい内容に応じて使い分けよう。

1. 金属

161005-03

金属物はPhysicalSurfaceを使うのが早い。Metallicを1にして、適当な色を乗せるだけでそれっぽく見える。材質ごとにちゃんとした数値を調べたいなら、「Physical Based Rendering」または「PBR」と「Materials」「sRGB」あたりの語句で検索すれば色々出てくると思う。

161005-04

金属に限らず反射の強いものをレンダリングする時は、映り込む背景をちゃんと用意しておくことが肝心だ。反射するものがないとそれっぽく見えないし、調整も難しくなる。

金属を研磨したときの縞模様、ヘアラインを表現したいときはPhysicalSurfaceでは難しいので、PoserSurfaceかCyclesSurfaceを使ってAnisotropicノードを接続する。

161005-05

ちなみにPhysicalSurfaceの鏡面はRGB値で指定するけど、基本は灰色か白でいい。金属に鏡面色は反映されないし、絶縁体の反射は基本的に白になる。サイズはちょうどいいのにハイライトがきついなー、と思ったら輝度を調整する程度でいいだろう。

2. 石・土・コンクリート・木など

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このへんの材質は案外高い反射率を持っているけど、粗さも大きいのでハイライトが目立つことはない。だいたい0.5~0.8付近で調節。ただし表面が加工されていると小さくなる。というわけで土団子っぽいのはこんな感じ。

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大理石など、皮下散乱の現れる材質はSSSを設定する。ここではPoserSurfaceとScatterノードを使用している。

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木材も同じく高めの反射率を持つ。表面の粗さは加工状態によって大きく異なる。これはエッジにぎりぎり反射が出てるかな、ぐらいを目指したもの。

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3. プラスチック・ゴムなど

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反射率はそんなに高くなくてもいいが、基本的にツルツルからスベスベぐらいの粗さに設定する。PhysicalSurfaceの粗さは0.1~0.4ぐらいかなあ。

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シリコンっぽい素材なら、SSSを適用するのもいいだろう。ここではPhysicalSurfaceを使用している。明るい色がたくさん透けた方がそれっぽいので、そんな感じで透過幅を設定している。

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4. 水・ガラスなど

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まず、ビニールや薄いガラスなど、屈折を考慮しないマテリアルはそのまま透明度を上げて粗さを小さくする。色をつけたい場合はこんな感じ。

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屈折を持つマテリアルはCycles系のGlassBsdfシェーダがおすすめだ。

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ほんとはボリュームシェーダを組み合わせたいけど割愛。ちなみにBsdfは双方向散乱分布関数というものの略で、拡散とか鏡面とか透過とか全部ひっくるめた特性を表す。なので末尾にBsdfがついているノードは、基本それだけで表面の設定はオッケーですよ、ということになる。まあ結局組み合わせたりするんだけど。

IORは屈折率だ。値は各自調べて欲しい。屈折率をRGB各色で変化させて足し合わせるとレンズ収差なんかも表現できる。

5. 布・革

161005-16

布の質感は結構ややこしくて、同じ設定でもバンプやノーマルマップの内容によって見え方が変わるので都度調整が必要になる。基本的に粗さは0.6~0.8ぐらい、サテンやシルクのような艶っぽい生地だと0.3~0.5ぐらいかなあ、という感じ。

右上のがこんなで、

161005-17

左下のはベルベットを混ぜている。

161005-18

右の革はこんな感じ。

161005-19

見本は結構大きいサイズなので、バンプはもう少し弱めにした方がいいかもしれない。

というわけで、一通りの材質をざっくりと設定してみた。結構いい加減なところもあるので、参考になるかどうかはわからないけれど。

え? 肝心の肌のマテリアルはどうしたって?

161005-20

ウチの、こんなだし。

161005-21

こんなだし。



Comments

待ってました!

わかってるってうんうん簡単な例ねハイハイ
((((...φ(`・ω・´)φ...)))) 保存保存...

うーんこのブログ印刷物で欲しい。片っ端から全部試してみたいー。
ていうか今回これ全部テストしていただいたんですねえ。いやーなんか凄い大変なことをうかつに質問してしまいました。申し訳ないなあはははは(←)

おそらくこの中で自分が最も必要とするのは布系なんですが、ガラスとか水とか大理石とか、素材感が素敵なので、むしろそれを使うために意味もなく色々配置してみたくなりますね。色いろ試して自分マテリアル集を作っておこうと思います!
‥‥いずれ‥‥要所要所で出てくるいろんな英語を翻訳しつつ‥‥(笑)

Aさんのノードなんかスゴイな‥‥バンプが重要ってことなのかしらん‥‥?

いや、ほんと有難うございました。伏し拝みつつ参考にさせていただいます。

Name
rose #4SZw2tfw
Site
URL
Post Date
2016-10-06
Post Hour
00:27:07

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是非印刷。

エネルギーの保存則が守られていると言うのが、レンダラーとしての信頼感を持てて良いなと思います。
エリアライトにより出来るハイライトが四角と言うのも面白いですね。

私も印刷して参考にさせていただきます。
Superflyレンダで、机や床に簡単な鏡面反射設定をして使っているのですが、Fireflyレンダよりきれいな結果が出るように思っています。
それでもこの記事を参考にすれば、より多様なマテリアルで綺麗な絵が出来そうです。

Aさんノードを参考にし、耽美な美女絵にチャレンジしたいです(*^。^*)

Name
sannzi #u2lyCPR2
Site
URL
Post Date
2016-10-06
Post Hour
20:36:14

Edit

メモメモっと

すばらしいレポートですね。
こういう情報が欲しかったです、参考にします。
Poser11にデフォルトでこういったマテリアル集があると良かったのに。
肌マテリアルは驚くほどシンプル・・・。

Name
IRYDA #.t68HiII
Site
URL
Post Date
2016-10-08
Post Hour
01:59:09

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へろへろ

いやちょっと諸事情でお返事遅れちゃってもうしわけないです(秋風邪中)。

>roseさん
長らくお待たせしました~。とりあえず自分でも色々バリエーション試せたのでそこはよかったかなと思います。
あとは煮るなり焼くなりアレンジしてくださいまし。英単語は……わからないものは挙げてくださったら訳しますよー(笑)

肌マテリアルはどうなんでしょうね……手描きだしそんなにリアル目指してるわけでもないからいいかなー、と自己弁解しつつこんなです(笑)。

>sannziさん
そう考えるとハイライトの表れ方にも説得力がありますよね。近付けるとちゃんとエリアライトの姿が見えたり。
にしても自分はsannziさん家の紙の消費量がそこはかとなく心配です……(--;
Superflyは結構簡単な設定で見栄えが良くなるのはありがたいですよね。そこからどう作品に繋げていくかがセンスの問われどころという気がします。
耽美な美少女絵に期待!

>IRYDAさん
ご参考になりましたでしょうか。
P11に付属のマテリアルはどうもイマイチぱっとしないものばかりでしたねえ。もっといろんな素材例を見せてくれてもいいのに……と思います。
ウチの肌マテリアルは、IRYDAさんのを拝見した後だと恥ずかしいぐらい単純で(汗

Name
Kyotaro #NWbyPjWY
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URL
Post Date
2016-10-09
Post Hour
00:15:25

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