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マテリアルルームの便利機能などなど。

2016年09月19日(Mon)

前回からちょっと間が開いてしまったけど、相変わらず丸やら四角やらをレンダしている。未だにエアコンを切ると汗ばんでくるぐらいなので、早く涼しくならないかなと願うばかりだったり。

リクエストを頂いたのでSuperflyのあれこれを書いていこうと思ったんだけど、だったらやっぱりその前に、マテリアルルーム自体のこともまとめておこうかなと考えた。マテリアルルームはバージョンを重ねる内に、それなりに使い勝手が向上しているからだ。

なにせまず、範囲選択が可能になっていた。あと、ノード名を右クリックしてコンテクストメニューを表示するとか。むしろできない方がソフトとしてどうなんだ、とツッコミを入れたいとこだけど、実際2012ぐらいまではShiftキーを押下しながらノード名をクリックし、何もないところを右クリックしてコピーする、みたいなことをやってたんだから、有り難い限りである。

もちろんそれだけではないので、便利になったと思うところを列挙してみる。

1.適切な接続の例示

Poser 11では、ノードの出力部分をぎゅっとドラッグすると、

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そのノードから接続できる入力だけが残り、接続するべきでないノード値は灰色になる、というガイド機能が実装された。

160919-02

たとえばVolumeノードの出力から枝を伸ばしたら、Poserサーフェイスノードは反射色、屈折色、代替拡散、代替鏡面、そしてボリュームのノード値だけが有効表示になる。バンプや透明度には接続しない方がいい、ということがわかるわけだ。まあVolumeノードは大人しくVolumeに接続すればいいんたげども。

2.ノードに名前をつけられる(Poser 10より)

以前はマテリアルの各ノードに名前をつけようと思ったら、マテリアルファイルを直接編集して適用してやるしかなかった。自分も配布物を作るときは気張って外部名を考えたり、表示位置をピクセル単位で揃えたりしてたものである。

160919-03

しかし今ではノード名をクリックしてやれば、普通に入力が可能になっている。なのでイメージマップノードや数値演算ノードなど、同じ名前でたくさん登場するノードについては「バンプマップ」とか「輪郭線を合成」といったように機能で名前をつけてやれば、後から見てもそのノードが何をしているのかがわかりやすい。

ちなみにPoser 11はどうやらちゃんとマルチバイト対応できてるみたいだから、英語版で日本語を打っても特になんの問題もなかった。とはいえ海外の人も利用する配布物を作るような時は英数字以外は使わない方がいいから、結局日本語は打たないようになるんだけど。

3.ノードを折り畳める(Poser 10より)

たとえばこれは拡散IBLライトの色を指定するシェーダツリー。その昔RuntimeDNAあたりで配布されてたような気がするやつ。要は6枚の画像で6面の色を指定している。

160919-04

一度シェーダを組んでしまえば、イメージマップノードや各ノードを合成する部分というのはほとんど操作しない。なのでなるべく小さく折り畳み、すみっこに重ねたりして省スペース化に努めるわけだけども。

Compound(複合)ノードというやつは、こういうごちゃっとした部分を丸ごと選択して、

160919-05

右クリック>「Collapse to compound node (複合ノードに変換)」で折り畳むことができる。

160919-06

折り畳んだノードは、ノード名の横の「箱に入る感じのアイコン」をクリックしてやると

160919-07

中身が表示される。

160919-08

元の表示に戻る時は、左上の「箱から出る感じのアイコン」をクリックしてやるといい。このCompoundノードの中では新しくノードを追加することもできるし、さらに入れ子にすることも可能だ。つまり、複雑なツリー構造をまるっとブラックボックスにしてしまうことができるわけだ。

ちなみに、折り畳んだノードはExpand compound nodes(複合ノードを展開)を選ぶと元通りに展開できる。

この複合ノードとノード名の命名を組み合わせると、複雑怪奇化していたシェーダツリーをごく見やすく整理することができる。

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4.マテリアルを階層化できる

これはSuperflyレンダラでしか使えないけど、Poser 11のマテリアルはレイヤー(階層)を重ねることができる。具体的に、肌の上に刺青を重ねたりといったことができる。方法は簡単で、シェーダウィンドウの上部、レイヤー名の右にあるプラスボタンをクリックする。

160919-10

すると新しいレイヤーが作成される。そのままだと上位レイヤーが下位レイヤーを完全に覆ってしまいるので、レンダリングすると上位レイヤーだけが描画される。なので通常は上位レイヤーに透明度を設定して、部分的に下層のレイヤーのマテリアルを見せる。

160919-11

さらにその上に別のレイヤーを重ねることもできる。今まで刺青を二枚重ねようと思ったら、ブレンダーノードや数値演算色ノードを駆使して接続を変えなければならなかったが、そういったものもボタンひとつで解決できるわけだ。まあ、焼き込みや覆い焼きみたいな複雑な合成方法を取るなら、数値演算した方がいい気もするけど。

刺青や傷などの他にも、今まで困難だった「下層と上層で異なるバンプを持つマテリアル」、例えば凹凸のある物質の上にニスをコーティングしたような素材も手軽に実現できる。

また、お肌の一部を濡らしてさらにその一部に泡をくっつけたりみたいな、少数の(もしくは大多数の)ユーザーの探求心を刺激するマテリアルなんかも色々できるわけで。

160919-12

色々試してみるといいんじゃないかな。

5.複数のルートノードを持てる

新機能の中で、自分が一番メリットが大きいと思っているのがこれである。

従来、ライトや背景といった特殊なオブジェクトを除いたほとんどのマテリアルは、Poserサーフェイスノードというひとつの根っこ(ルート)のノードを持っていた。

それがPoser11ではPoserサーフェイスノードだけではなく、PhisicalサーフェイスノードとCyclesサーフェイスノードという二つのルートノードが追加された。

使い分けとしては、

  • Superflyでも今までのことがだいたいできるPoserサーフェイス
  • 物理的な特性をそのまま設定すればより素直に反映されるPhisicalサーフェイス
  • BlenderのCyclesレンダラで組んでたノードを再現できるようにしたCyclesサーフェイス

という感じ。

で、シェーダウィンドウの空いたところで右クリックすれば、新しいルートノードを追加できる。

160919-13

各ルート1つずつしか持てないということはなく、どのルートノードでも好きなだけ追加することが(たぶん)可能だ。

しかし、根っこになるノードがいくつもあるとレンダリングするときにどれを基準にすればいいのかわからない。なので、実際に使用するルートノードをチェックボックスで指定する。チェックの入っていないルートノードは無視されることになる。

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このチェックボックスはSuperflyとFireflyで別々に設定できるので、例えばFireflyでは今まで通りのPoserサーフェイスノードで、Superflyを使うときは新しいPhisicalサーフェイスノードで、といった使い分けができる。なお、スケッチレンダラとプレビューレンダラは、プレビュー画面の表示をそのまま使用するので設定はない。プレビュー画面自体は、直前に使用されたレンダラの設定を使って描画される。

この「レンダラやルートの種類に限定されずに複数のルートを持てる」というのは、色んなところで利用できる。例えばFireflyしか使わないというようなケースでも、トゥーンレンダするときはこちらのルートノード、SSSを使うときはこちらのルートノード、というように一つのマテリアルの中でまったく異なる設定を使い分けることができる。また、元々あるマテリアル設定を改造してみたいけど、元に戻せなくなったら困る……というような時は、とりあえずルートを新しく追加してみればいい。ルートから末端まで丸ごとコピー&ペーストしてしまうことも可能だ。

160919-15

いくらでも改造したい放題である。

もちろん、ひとつのマテリアル内に使用しないルートを保持する、という状態は恒常的には効率的でないかもしれない。マクロでうっかり孤立したノードを削除すると、Superfly・Fireflyどちらにもチェックの入っていないルートはがっつり削除されてしまう。なのでトゥーンのマテリアルはこれ、というように一通りの設定が決まったら、その部分だけを選択して登録した方がいいだろう。

160919-16

マテリアルを適用する時も、単体のマテリアル(mt5)は適用方法を「置き換え」か「追加」か選択することができる(ダブルクリックで適用すると置き換えになる)。自分なりのベースを作ってしまえば、他のキャラやアイテムに適用するのも手間が少なくてすむ。

改造や微調整、あるいは何パターンかのバリエーションの検討を、チェックボックスだけで切り替えられるというのは非常に手軽だ。今までマテリアル調整に費やしていた時間のいくらかは、このへんの機能を活用すればかなり短縮できるんじゃないだろうかと思っている。



Comments

ああっ!

そうか!
マテリアルいじっててコピペしたらなぜか二重になってしまって「なんじゃい、元のが残っちゃうんか要らん方消すのめんどくさい」とか思っていたのはこれかっ!!

あと「レイヤー機能を実装」とか言われて「レイヤー重ねて何ができるんか?」と首を傾げていたのはそういうことか!

そして「なんじゃこのコンパクト折りたたみ状態はどれがどれなんか!しかも上下左右に展開したらわからんごつなった!」と発狂しそうになったのは以下略!

そうだったのかっ! なるほどなあああ!
P11のマテリアルルームに足踏み入れて、とりあえず密林を素足で踏破状態の自分にナイスなゴム長を有難うございます!

確かにレンダリングうんぬんの前にここを何とかしないとどこにもたどり着けませんな!
ただでもよくわかってないマテリアル関係の名称群にさらに高機能が加わって、

‥‥自分もう二度とマテリアル配布できねえと思いました(笑)

Name
rose #4SZw2tfw
Site
URL
Post Date
2016-09-19
Post Hour
21:55:06

Edit

水漏れしそうな長靴ですが(笑)

>roseさん
ご参考になりましたでしょうか。マテリアルルームは前バージョンで改善されたところも結構あるみたいで、自分もちょくちょく戸惑います(笑)。あ、コピペで二重になるのは、置き換え(みたいなコマンド・日本語訳不明)を選んでやるとよいかと思われます。

手探りで調べていく時って、何から手をつけたらいいか迷いますよねー。
物理ベースとはなんぞやみたいなところから入るべきか、とか(笑)

そうそう、これだけ複雑になると、配布物を作ろうと思ったら色々悩んでしまいそうですね。後方互換のことも含めて。自分もあれこれといじりつつ、いまだに成果的なものはだせてはおりませぬ><

Name
Kyotaro #NWbyPjWY
Site
URL
Post Date
2016-09-21
Post Hour
22:58:17

Edit

こんなに進化していようとは・・・

な、なんと選択範囲が使えるようになっていたのか!とか
ギュッとやると入力可能ソケットが分かるのかと!とか、
その上ノード名が変えられるじゃないか、驚き!とか、
(拡散IBLライトの色を指定するシェーダツリー←なんとこういう仕組みで色付けされていたのですね、てっきりkyotaroさんがテクスチャ画像を描いているのかと思っていた。)
折りたたむ程のノード使ってないけど、試してみようかな~とか、
複合ノード、うんこれは便利そうだ、配布物に使える程使いこなせなくても、絵を作成する時試してみたら便利そう・・・いやこれは是非試そう、とか。

本当にマテリアルルームは便利に進化していたのですね、まとめ、ありがとうございます。
(↑こらこら少なくともPoser11に関しては自分の方が先輩ではないか(^_^;))
roseさんではないですが、自分もとてもこれら高機能を活かした配布物は出来そうもないです。
でも自分は出来た~嬉しい配布しちゃえ~というすっかり脳天気な性格なので止められそうもないです(^_^;)
roseさんもプロ級のセンスを活かした配布物を続けて欲しいものです。

Name
sannzi #u2lyCPR2
Site
URL
Post Date
2016-09-22
Post Hour
17:46:27

Edit

意外と頑張っていた模様です(笑)

>sannziさん
まとめてみると結構変わってたんですね~。普段からマテリアルルームの操作に慣れてしまっていると、逆に気づきにくいような気がします(笑)。Poserも少しずつは操作性など改善してくれてるんだなと思います。

拡散IBLライトは、元々こういう白黒の画像6枚の組み合わせだったんです(^^;
色を乗せるだけで手軽にそれっぽい効果が出せるので、わりと検証の時などに活躍しています。Probeノードでもやれなくはないんですが、設定値がややこしいので断念しています……。

そうそう、悩むぐらいなら行動しちゃえという姿勢は大切ですよ。成果物を出すたびに成長できるわけですから。roseさんのセンスはぜひ今後の活動で活かしてほしいですね。

Name
Kyotaro #NWbyPjWY
Site
URL
Post Date
2016-09-23
Post Hour
22:25:57

Edit

マイノリティーリポート?

ども、泡や泥、汗などの妙なマテリアルを研究しているユーザーです(笑)。

Kyotaroさんのわかりやすい解説は本当に助かります。

今回の新機能は応用すれば、
面白いマテリアルが出来そうですがまだまだ研究途中です。

Poser11でリアルなレンダをするには、今までの適当ではなく、
ある程度の仕組みの理解が必要になったような感じですね。

まあうちのは静止画なので、
それっぽく見えればいいのでいつまでも適当なんですが(汗)。

Name
IRYDA #.t68HiII
Site
URL
Post Date
2016-09-24
Post Hour
18:31:06

Edit

むしろマジョリティ?

>IRYDAさん
おお、その道の権威がいらっしゃいました(笑)。
そういえば泥汚れなどもちょうどレイヤーで実現するのに向いてそうですよね。
熱いレポートの完成を楽しみにしています(笑)。

Superflyはレンダラもマテリアルも、理屈というか概念から入っていった方がいい感じですね。その分慣れたら設定自体は楽……なのかもしれないですけども。まだ自分も慣れてないので、なんとも言えないところなんですが。

すーぱーふらいで動画は辛いんじゃないかなあ……かなあ……(逃

Name
Kyotaro #NWbyPjWY
Site
URL
Post Date
2016-09-25
Post Hour
02:30:27

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