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海より深く。

2012年03月14日(Wed)

和風展、コメント受付中です。自分はこれからゆっくり閲覧の予定~。

第六回和風展バナー大

というわけで、一人和風展反省会パート2。

昨年の和風展が終わった時点で、奈良時代っぽいものをやりたいな、と漠然と考えていた。特に深い意味はなく、単にやってる人が少なそう+平安より衣裳が好きな感じだから、という単純な動機だ。突き詰めていくと和風というより中華風になってしまうのが微妙だけど(笑)。イメージはヒラヒラな女性がフワフワしてる感じ。説明になってないけど。仏教関係の天女が空を飛んでるとかじゃなくて、あくまで普通の女の人の感じで。使うフィギュアはA4かなあ、若い女の子ならManihoniさんのAnnyがちょうどいいし、などと考える。(←自分でキャラをこしらえる気は毛頭ないらしい)

とりあえずGoogleで検索しながら必要そうなアイテムをリストアップ。髪・髪飾り・服・ヒラヒラ・ウチワ・etc... という感じで溜息をついたのが月曜日ぐらい。仕方ないので簡単そうなものから手をつけていく。

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翳(さしば)。顔を隠す(むしろチラ見せする?)ためのアイテム。テクスチャは後でまとめて作るつもりで、適当にUV展開しておく。

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髪は手持ちのものの中からA4に合って使えそうなやつを探して、結った部分だけを作る。テクスチャはKozaburoさんのテクスチャを切り取って流用。

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どうせ見えないって分かってるのに作ってしまったり。

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蝶はメモ用紙にぐりぐりしたラインを、Shadeでそのまま再現した感じ。ポーズが付けられるようにフィギュア化しておく。あんまり深く考えずに作ったので、角度限定というか別アングルから見たらちょっとイマイチ。光球は以前紹介したもので、蝶のBODYにペアレントしてある。

作れるものはだいたい作ってしまったので、一度頭の中を整理しようと落書きする。服を作るのに躊躇していたとも言う。

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なーんかピンと来ないなあと不安になりつつ、DC計算の必要なパーツや色の組み合わせなどを漠然と把握する。

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衣(きぬ)の袖はDCにするので、作りやすいよう腕を伸ばしたポーズに合わせる。背子(からぎぬ)はコンフォーム、裙(も)はスカート部分だけDCで腰と紕帯(そえおび)の部分はコンフォーム、というわけで上下一体のハイブリッドフィギュアにする。モーフを作るのがめんどくさいので、最初からA4体型に合わせてモデリング。配布品じゃないし。JP調整も絵のポーズだけ再現できればいい、という感じで。

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フィギュア化が終わったところ。DC部分は六角ポリゴンから作った三角ポリゴンになっている。衣は袖部分しか作っていない。どうせ見えないしー。

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早速着用してポージング。手は衝突対象から外すので、ダミーの球体で覆ってド●えもん状態に。表情とA4のマテリアルもこの時点で作り込んでおく。

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比礼(ひれ)はテクスチャがなるべく歪まないように簡単な形で作って、一度途中までシミュレーションしたところで「新規小道具を作成」で小道具化。再度ウィンドデフォーマをかけつつシミュレーションする。発想はDC展の時と同じ。

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シミュレーション後、もうちょっとなびいて欲しい裾をマグネットで引っ張ったり。

ここまで来たところでテクスチャを作る。衣、裙、背子、紕帯、比礼、翳、髪飾り×3……。リストを作って陰鬱な気分になったのは、確か木曜日だったような気がする。とにかく素材集を切り貼りしてテクスチャを作成、マテリアルは別ファイルで調整してライブラリに登録。

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ちょっと余裕がありそうだったので、釣灯籠をサクっと作る。イメージは春日大社の回廊にズラっと並んでるやつ。テクスチャを作らずに済むよう、網の部分もモデリング。

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シーンファイルはこんな感じ。水面は基本小道具に追加されたでっかい平面。

今までなんかピンと来ないなあ、と思いつつ作業を進めてきたのが、いよいよ本格的にピンと来なくて焦る。不安になりつつ本番レンダ。ライトはIBLとスポットライト1灯、無限光1~2灯。

で、生レンダ。

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もう「駄目だあぁっ!!(ガッシャーン)」(←焼物職人が壷を割ってるイメージ)という感じ。

だめ、全然しょーもない。「こんな(検閲削除)なものを製造するためにお前は約一週間ひたすら机に向かってきたのか、この(自主規制)め!」みたいな罵詈雑言が脳内を駆け巡ったり。

ちなみに「しょーもない」というのは関西人にとって「存在する価値もないクズ」ぐらいの意味合いである(嘘)。

とは言え代案もないので、そのままPhotoshopへ。適当な写真の山のシルエットをコピーしてきて塗りつぶして重ねたり。

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ああ、余計意味わかんない。無い方が良かったんじゃないの。なくてもダメダメだけど。

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輪郭線を足してみたり。またこのパターンかよ! 芸がなさすぎ。そんなに下手ならもうPoserやめたら?

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トリミングしてみたり。構図はマシになったかもしれないけど、ありきたりだよね。結局意味不明なポートレートじゃん。

……などとやっているうちに、だんだん目が慣れてきたというか「もういいだろ」という気持ちになってきて、タイトルを考えようと万葉集を検索したら「夢で逢えたら」みたいなテーマが浮上してきて、ああ、ここは幻と現実の境界なんだな、この女性はもう逢えない人なんだな、みたいな解釈になって最終的に文字入れに頼って手直しして、という感じでとにかく完成に漕ぎ着けた。

完成してみれば、まあ……まあ、普通かな(笑)。


今回つくづく感じたのは、自作って(絵にとっては)なんの価値もないよね、ということ。自作を否定しているわけじゃなくて、どんなに時間を掛けてモノを作り込んでも、最終形態が絵ならその絵自体が良くなければ意味がない。展覧会は絵を見せる場所だから、その絵だけがすべてで、何にどれだけ労力をつぎ込んだかは関係ないんだ、という。

今回作ったものに関しては、(細かいミスはあるけど)それなりに満足かな、と思う。テクスチャもシミュレーションも思った形になったと思う。でもモノの良さをアピールするならワイヤーフレームの三面図を公開するなり商品プロモを作ればいいのであって、絵を見せる場所でそんなものは場違いなんである。

というわけで、やっぱり全くのノープランで取りかかるのは良くないな、と。もうちょっとしっかり完成絵のイメージを持ってから取りかかるべきだった、と反省。来年参加できるなら、その辺踏まえて取りかかりたいな……と……。

もうネタないんだけど(汗)。

(※今回文章表現がちょっぴり過激だけど、だいたいいつも通りの自分ツッコミを文字にしただけなので、気にしないよーに。)



Comments

ありきたりなんじゃなくて王道なんですよ

「またこのパターンかよ!」と悶えようとも、その作品構成にそれが一番あうんだったらそれが正解だと思うですよ。手法色々変えるのも作り手としては必要な挑戦だけど、最終的には絵としてそれが納得いくならそれがベターなんだと、ええ、はい自己弁護入ってます(笑)

現には逢ふよしもなし、せめて夢で逢いましょうという、いわば王道路線の歌ですから、王道少女マンガ的この表現がピッタリだと思うんです。
個人的にはこの鮮やかな色彩が、自分にはどうしても出せない「正統派」な気がして羨ましい。

あと、最終的に作品の出来栄えが全てだというのはまったく賛成ですけども、自作でモノを作る事だけでなく、すべての工程に関していえる事ですよね。欲しいブツを脳内で描いたままに自ら作成できるというのは、「描画力」の一種なんじゃないかと思います。充分実力のひとつです。
だってあなた、欲しい服に近いものをかき集めてもやっぱ違うから路線切りかえざるをえないケースもあるのですよ。
Poserという媒体を使用する以上、作れること=描けること(の一種)なわけですからやっぱ羨ましいです。ええい持たざる者の説得力をくらえ!(笑)

自分的にこの作品の眼目は燈篭なので、やっぱこういうものを手配できる手腕は実力のうちだと力説いたします。
まあ、それだってもこの描画力あってこそなんですけどね!

投稿者コメント読んで、一瞬「間なく見え君恋ひに死ぬべし」の方かと思いました。いいですねえ、大伴旅人。いや自分は坂上郎女が好きなもんで。

Name
rose #4SZw2tfw
Site
URL
Post Date
2012-03-15
Post Hour
15:39:54

Edit

蝶もフィギュアでしたか!

何処か2Dとは言い切れない、かといって3Dとも言い切れない、不思議なひらひら感が←語彙が無いからこんな表現しか出来ないけど・・・有りますね。
万葉的なデザインも素敵ですし。
何か真似して作ってみたいですね。

私はコンテストに出す時、規定で苦労した点を書くようにと指示があって、自作した部分を書くのはあたりまえになってしまって抵抗感が無くなっていました。
なので之だけ自作されたのなら書けばいいのにと思ってしまったのですが、やっぱりコンテストとこういう展では考え方も違うのかもしれませんね。

・・・・・

所で今Pro2012を色々試し中です(^^
以前此処で見た被写界深度を自分の目で見るのを楽しみにしていたました。
今から該当記事を再度見てみます。

(追記)中段あたりの「之だけ自作されたのなら書けばいいのにと思ってしまった」と言うのは展の説明のところに書けばという意味だったのですが、そもそもこれだけの事を説明の所に書くと冗長になりかねないですよね。
え~其の辺りの文は意味不明と思われたら読み飛ばしてください(^^;

Name
sannzi #u2lyCPR2
Site
URL
Post Date
2012-03-15
Post Hour
23:29:24

Edit

そういえばサンライズカラー(笑)

>roseさん
うーん、代わり映えしない手法に頼ったことがどうこう、というわけではないんですね。脳内イメージに近づける術がわからなくて「とりあえずこうすれば上手そうに見える」と分かりきった方向に逃げを打ったことといいますか、つまり「これじゃない」とわかっててもじゃあどんなイメージなのかがハッキリさせられない脳内描写力の貧困さに対するツッコミと申しますか。ラフと完成画を比較するとそこそこ再現できてることに改めて気付くんですが、そもそもラフの時点で「これじゃない」なんですよね。じゃあどーしょーもないだろ、という(笑)

作りたいものを作れるということが一種の実力であるというのはその通りだと思います。モデリングできる事もお金がある事も、レタッチの技法もCGの理屈が分かるのも、自分にとっては同列なんですよね。究極的には自分の見たい絵であるかどうかが全てで、今回の絵は他の方にどうであっても残念ながら自分にとっては「これじゃない」ということで。「作ろうと思えばいくらでも作れる絵」のバリエーションが一個増えた、みたいな。

まあなんにせよ、前工程で一週間精魂費やした結果が無駄に終わりそうだと判明したときの徒労感といいますか、絵がボツになるのとはまた違った無力感を自作しない人にもアピールしてみようかと(嘘)

坂上郎女もいいですねぇ。万葉は比較的ストレートなので絵にしやすそうですね。ベタな歌なんで万葉仮名を調べようと思ったら、検索であっさり出てきたりしてGoogle様々でした。

>sannziさん
蝶は板ポリでも良かったんですけど、斜めの角度になると見えにくくなるので触覚とかは立体的にしています。フィギュアの方が扱いが楽かなー、と思ったりして(^^;

コンテストで苦労した点などを書かせるのは、審査側がその作品の注力した点や狙いを探る目的があるんだと思います。選ばないといけないからには、ちゃんと情報を把握した方がいいですし、たまたま上手くいったものより、狙ったところがちゃんと表現できている作品の方を評価したいですからね。
展覧会では……まあ、全部自作できる方に比べればささやかなものですし、バランスを考えて(笑)。

おお、とうとうPro2012購入なさいましたか~。Pro2012は自分もまだ全部把握しきれていませんが、SSSもあるし、細かいところも改善されていて、楽しみどころが多いバージョンだと思います。

Name
Kyotaro #NWbyPjWY
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URL
Post Date
2012-03-16
Post Hour
21:40:07

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