フィギュアのマテリアルグループを統合してみた
2010年06月26日(Sat)
V4は普段単発画を作るときぐらいしか使わないので、その度に適当なMATを適用しては、自分のライティング用に逐一マテリアルをいじっていたわけだけど。
細かく分かれたマテリアルグループに同じ値を適用するのが、ひじょーにめんどくさい。
ライブラリにマテリアルを仮登録して適用していくわけだけど、手足だけで3つも4つも分かれてたり、手足と胴は違うテクスチャだからイメージマップを選択し直したり、また仮登録して適用していったり……。
DAZフィギュアがマテリアルグループを細分化してるのは、たぶん簡単にセカンドスキンを実現するためだと思う。思うけど、正直肌マテリアルはHeadとBodyぐらいに分かれているのが一番楽だ。テクスチャが分かれていれば当然マテリアルグループも分ける必要があるけど、それにしたって後頭部と首が分割されてたり、胴から乳首が独立してる意味は自分にはまったくわからない(笑)。男性フィギュアなら多少の手間は我慢できるんだけど、自分は残念ながら女性フィギュアには愛が注げないので、こういうところがひたすら苦痛だったりする。
というわけで、自分用にマテリアルグループを統合したフィギュアを用意することにする。
まず、V4のジオメトリblMilWom_v4b.objをインポート。読み込みオプションは全オフで。

で、グループ編集パレットを開いてポリゴン編集用の仮グループを作る。「新規グループ」ボタンをクリックして適当な名前を入力。ここでは「Temp」とする。

Modify Selection(適切な和訳は「選択の変更」とかそんなだと思う)から「マテリアル追加…」ボタンをクリック。表示されるダイアログのリストには、ジオメトリが持つマテリアルグループが並んでいる。とりあえず「2_SkinHead」を選択してOKボタンをクリック。

すると、マテリアルグループ「2_SkinHead」に含まれるポリゴンが、現在のグループ「Temp」に追加される。追加されたポリゴンが赤で表示されているはずだ。同じように「マテリアル追加…」ボタンで「2_SkinNeck」「2_SkinTorso」「2_Nipple」「2_SkinHip」を追加する。

次に、ジオメトリ機能の中の「新規マテリアルとして作成…」ボタン(これも、和訳は「マテリアルに割り当て」とかにすればいいのに)をクリック。リストのマテリアルグループから、マテリアルルームで一番選択しやすい「2_SkinTorso」を選択してOKをクリックする。

リストを下まで辿って目的のグループを見つけよう。ちなみに、ここでリストから選択せずに名前を直接入力すると、入力したマテリアルグループが作成されることになる。

これで、ポリゴングループ「Temp」のポリゴンがすべてマテリアルグループ「2_SkinTorso」に割り当てられたことになる。つまりマテリアルルームで「2_SkinTorso」を変更すると、後頭部から腰まで全部反映されるというわけだ。当然その他の「2_SkinHead」などのマテリアルは編集しても何も起こらなくなる。
いったん「全て削除」ボタンをクリックして、追加したポリゴンを「Temp」グループから除外する。間違っても他のグループを選択した状態で削除しないように。

こんな調子で、まとめたいマテリアルごとに同じ操作を繰り返していく。

手足のマテリアルをまとめたところ。爪は普通手足とは別にマテリアルを設定するので含めない。

自分の使いやすいようにグループをまとめていく。Poserを始めたころ、まいこーさんRRのマテリアルで鼻の穴が別グループに分かれてるのを見て「何のギャグだろう」と思ったんだよなー。いや、今でもギャグだと思うけど。
正直「1_Lip」も「1_SkinFace」にまとめたいところだけど、MATを適用したときの手間を考えて別にしておく。自分は唇だけ別のマテリアルグループに別れているのが大っ嫌いなんである。普段男性フィギュアばかり扱っているのもあるけど、あの唇の境界でクッキリとマテリアルが切れているのが気持ち悪い。マテリアルを切り替えたいならアルファマップを描けば、自分の思う位置で自然に切替られるのに。口紅の塗り方なんてメイクによって随分変わるはずなんだけどな。テカってる範囲だけいつも同じとか、誰も気持ち悪いって思わないんだろうか……。
まあそれはさておき。
グループをまとめられたら、「Temp」グループは削除してしまっても構わない。で、ジオメトリをWavefrontOBJ形式で書き出す。オプションは「ポリゴンに既存のグループを含む」にチェック。

ファイル名は適当に。一緒に吐き出される拡張子mtlのファイルは、必要ないので削除してしまって構わない。
で、V4のCR2「Victoria 4.2.cr2」をコピーして、名前を変更。

複製したファイルを文字コードと改行コードが扱えるテキストエディタで開き、ジオメトリを参照している部分を、自分が作成したジオメトリに書き換える。保存場所を変えているならパスも変更しておこう。

記述は2個所あるので2個所とも書き換える。"figureResFile"で検索するといいだろう。

これで、マテリアルグループを統合したフィギュアのできあがり。既存のマテリアルグループの一つに集約させてるだけだから、もちろん普通のMATファイルが適用できる。不要になったマテリアルグループは削除してしまいたいところだけど、どうせMATファイルを当てたら無理矢理作成されてしまうのでそのままにしておく。
自分で作ったキャラのファイル(顔などをカスタムしてライブラリに登録したファイル)でも、同じようにエディタで開いてジオメトリの参照を書き換えてしまえば新しい簡易ボディになる。最近DAZがV4とM4のジオメトリをアップしたところなので、ついでとばかりにM4も簡易ボディを作成。

まあ、あんまりマテリアルを調整しない人には意味のない話かなー。