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Fireflyで法線トゥーン。

2009年01月16日(Fri)

再び時期を逸した感満載のネタ。

法線トゥーン(でいいのかな)はオブジェクトの周囲に、面反転した一回り大きいオブジェクトを重ねて裏面を描画しないことで輪郭線を描画するという手法。昔これでアニメ少女を作るShade本を見かけた記憶があるんで、わりとスタンダードな方法なんではないかと思う。これをPoserでやる方法をsasukeさんがマンガちっくPOSERで解説されているのだが、そこから派生させて「ディスプレイスを使ってFireflyレンダで法線トゥーンしても面白いかも」というお話。いつものことながら実用性については考えない。ネタかぶりについては気にしない(笑)。

これも、やり方自体は難しくない。同じオブジェクトを二つ用意し、輪郭用のオブジェクトを選択してグループ編集パレットで法線を反転させておく(やり方は後述)。

090115-01

で、輪郭用オブジェクトの全マテリアルにディスプレイスメントを設定して、ちょっとだけ凹ませると、面が内側を向いているのでオブジェクトは大きくなる。

090115-02(クリックで倍サイズ)

ちなみに自分の使用単位はセンチ(cm)なので、この場合は1mm移動することになる。輪郭線を黒にする場合は拡散値・鏡面値などとりあえず全部0にする。色を使いたい場合は環境値なり代替拡散なり加算系のパラメータを使う。このマテリアルはどっかに保存しておこう。

で、レンダリング時にレンダリングオプションで「ディスプレイスメントマップ使用」と「面反転ポリゴンを削除」のチェックボックスにチェックを入れる。

090115-03

「面反転ポリゴンを削除」とは、その通りカメラに対して裏を向いているポリゴンを描画しない機能だ。シャドウマップ計算が行われない場合に限り、裏面ポリゴンは無視される。だもんで、とりあえず影なしでレンダしてみる。

こんな感じ。キレイにならない場合は、最小置き換えマップの値をちょっと増やしてみると若干改善されるかもしれない。

090115-04

Fireflyでやるメリットと言えば、Fireflyでできることがそのまま使える、ということだ。プレビュー表示では描画されない3Dテクスチャを使ったり、反射や影(ただしレイトレース影に限る)を描画することができる。

というわけでフィギュアをトゥーンにしてみる。まず、何もないシーンに目的のフィギュアのキャラクターファイル(cr2)が参照しているジオメトリファイル(obj)をインポートする。DAZフィギュアなら大抵Geometries下のDAZ Peopleフォルダに入ってると思う。

090115-05

読み込みオプションは全部外す。

090115-06

読み込んだジオメトリは一つの小道具として扱われる。グループ編集パレットで確認すれば、フィギュアの全パーツのグループ分けがされていることがわかるだろう。

090115-07

ここで、おもむろに「新規グループ」ボタンをクリック。そのまま「OK」で新規グループを作成したら、「全て追加」「グループの法線を逆転」「グループ削除」を一回ずつクリックする。これで、全ポリゴンを反転させた後に、仮作成したグループを削除したことになる。くれぐれも新規グループ以外のグループを削除しないようにしよう。

090115-08(クリックで倍サイズ)

で、このジオメトリを書き出し。オプションでは「ポリゴンに既存のグループを含む」だけにチェックを入れる。これを間違えるとフィギュアとして役に立たなくなるので要注意。名前は適当に、元の名前の後ろに「_re」とかつけておく。保存場所も元の場所でいいだろう。くれぐれも元のジオメトリファイルと同じ名前をつけて上書きしたりしないように。

090115-09

で、次は目的のキャラクターファイルのコピーを作り、テキストエディタで開く。

090115-10

ジオメトリを参照している箇所が2ヶ所あるので、".obj"とかで検索して参照ファイルを先ほど書き出した反転ジオメトリのファイル名(と位置を変更したならパス名)に書き換える。くどいようだけど、くれぐれも元のキャラクターファイルをそのまま改変したりしないように。

090115-11

これをPoserでロードすれば、面反転しただけのあとはまったく同じフィギュアが現れる。このフィギュアに先ほど作った輪郭線用のマテリアルを適用して、元フィギュアに着用させれば輪郭線付きフィギュアになる。

090115-12

もともとあるキャラクターファイルを改変するわけだから、もちろんモーフも生きている。顔を自分好みにカスタムしてライブラリに登録したキャラクターファイルを使えば、あらかじめその顔になった輪郭線が作れるわけだ。(髪とか服は着けてないキャラクターファイルの方がいいと思う)

090115-13(クリックで原寸生レンダ)

あとは、眉とか睫毛とかややこしい部分は、輪郭線フィギュア側のマテリアルを完全な透明にするといいだろう。

服などのフィギュアも同じ手順を踏めば輪郭線フィギュアを作れる。服と服の輪郭線、両方とも人体フィギュアを選択してからロードして着用すれば、JCMもバッチリだ。人体の輪郭線フィギュアのJCMは連動先を書き換えないと効かなくなっているが、まあ誤差の範囲内だと思う。根性があればその辺書き直したり、全表情モーフに着用先に連動するERCを加えたりすれば、表情アニメも作れるかもしれない……まあ、頭部のモーフに限るなら表情ファイル(fc2)でアニメーションポーズ作って輪郭線側に適用すればいいんだけど。

難点は、法線トゥーンはどうしても複雑な形状や板ポリゴンの表現が苦手なこと。こればっかりはどうにか誤魔化すしかない。たとえば普通の板ポリゴンの髪を被せたら著しくボリュームダウンしてしまう。服と同じように面反転した髪を用意してもいいが、小道具タイプの髪の場合は片方を小道具にしておかないと、2つロードしたら前のものが消えてしまう。

他にも、「面反転ポリゴンを消去」の仕様のおかげでシャドウマップが使えない(使えるのはレイトレースシャドウのみ)、Fireflyレンダにディスプレイスメント他色々使うわけだからレンダ時間は当然早くはない、など、使い勝手がいいかと聞かれたら「全然(笑)」と答えるしかない。まあ、できるだろうと思いついたからやってみた、みたいな。

とりあえず、せっかく用意したので一枚作ってみたり。

090115-14

なんで真冬なのにヒマワリなのかというと……元々そんな時期に作りたかった絵だから(笑)。



Comments

すげー!そういう手段があるのかー。
微妙にコミック系に傾きつつある自分にはナイスなタイミングのネタです。きれいに線が出てて面白いですね。
でももしかしてイラレでトレースしたほうが楽かもとか、つい思っちゃう右脳派でごめん(笑)

Name
rose #4SZw2tfw
Site
URL
Post Date
2009-01-16
Post Hour
09:56:34

Edit

>roseさん
おや、局所的にタイムリーでしたか~(笑)。トゥーンノード使うのと何が違うのっていう感じもしますが、線の出方は一番まともだと思います。
こういう手法は、手作業の介在する余地がないことがメリットでありデメリットな気がします。どうにもレタッチしにくいっていうか(笑)

Name
Kyotaro #NWbyPjWY
Site
URL
Post Date
2009-01-17
Post Hour
13:28:01

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