background

三点照明・概要編。

2006年08月18日(Fri)

無限光、スポット、ポイントと続いて次は拡散IBL……と進めたいところだが、
拡散IBLライトの説明は少し後回しにする。このライトは他のライトとは根本的に
原理が異なるので、ライティング手法そのものが変わってしまうからだ。
というわけで今回は、Poserでのスタンダードなライティング手法について。
といっても、自分は今まで撮影現場や舞台といった照明技術に携わったことはない。
また他人様に偉そうに説明できるほどライティングに習熟しているわけでもない。
むしろ失敗しないコツがあるならこっそり教えてもらいたいぐらいである(笑)
なので以降の記事は、基本的な考え方の紹介ということで捉えて頂きたい。
ライティングに関する知識は過去あちこちで説明されていることでもあるし、
カメラや舞台に関する書籍などが参考になると思う。
 
さて、前置きが長くなったが。
 
Poserはデフォルトの状態でライトを三つ用意している。この3つという数は決して
適当に決められたものではなく、照明業界では基本&古典的な三点照明という考えに基づいている。
三点照明ではその名の通り3つのライトを使用するが、ただ闇雲に当てればいいというわけではない。
3つのライトはそれぞれ、名称と役割を持っている。
 
・キーライト
・バックライト
・フィルライト
 
キーライトは被写体を一番強く照らし、シーンを決定づける一番重要なライトだ。
メインライトと言ってもいい。このライトの当て方次第でライティングの成否はほぼ決まる。
当て方に特に決まりはないが、絵画的には斜め上前方から照射することが多い。
 
バックライトは被写体の後ろからカメラに向けて配置し、被写体の輪郭を背景から浮き出たせる。
3DCGではマテリアルを工夫しないかぎり、真後ろからの光の回り込みを描画するのは困難なため
被写体の後方、キーライトの正反対の方向に置くのがいいと言われている。
その意味ではバックライトというよりはリアライトに近い。
 
フィルライトはキーライトが照らせなかった暗い部分を、補うように照射するライトだ。
あまりに強過ぎる明暗差などを和らげたり、環境光(シーン全体を満たしている光)として
明るさを調整したり色味を加えたりするのに使用される。
 
115-1

他にも足元から照らすフットライト、斜め後ろから照らすリアライトなど色々あるが、
基本的に三点照明で使用するのはこれだけだ。
当前のことだが、Poserのライト3つのどれにどのライトを当てはめても特に問題はない。
ライト1はキーライトに使えとか、そういう決まりはないので使いやすいようにすればいい。
 
ライトは照射する位置の他にも、当て方よって随分と被写体の印象を変える。
キーライトが側面に近い角度から当たっていれば陰影が立体を強調し、
正面に近付くほど平坦な印象を与える。
影がくっきりしていれば硬い印象を与え、ぼんやりしていれば柔らかい印象になる。
他にも、明るい部分と暗い部分の明度差やライトの色味(暖色系・寒色系)などの要素もある。
 
115-2

様々な要素が絡み合うライティングだが、困難ではあっても決して難解ではないと思う。
なぜならその多くの要素が、人の普遍的な感覚に基づいたものだからだ。
青い光は冷たくて淋しくて不気味な感じ、という文法は大抵の人に通用するだろう。
暗闇で懐中電灯を手にした子供が、高い確率で顔の真下からライトを当てるのは
不気味さを強調するライティング手法を既に身に付けているのである(笑)
まずは自分が気に入った絵や写真が、どんなライティングをしているのか観察してみよう。
懐中電灯を手にした子供のように、Poserのライトで真似をしてみるのも悪くないだろう。
 
というわけで次は実践編。
 
■頂いたコメント■


コメント:(sannzi)
キーライトとフィルライトはなんとなく分かって使っていたんですが、バックライトとと言うのがいまいち分かりませんでした。
試しにバックライトの強度を0にして見て違いを比べてみると
・・・
輪郭を浮き出させるとはこういうことかもと分かったような、Vueでも基本は一緒だと思うので今度試して見ます。
所で今頃分かったのかと言う感じですがトップカメラにして引いて見たらライトの位置やカメラの位置が一目でわかるんですね。
マウスでクリックして直接動かせるし、わかるのが遅すぎ(・_・;) 
Vueの話で申し訳ないんですがアイテムの色を出すのには光源を垂直に当てると言うのが随分具合いいです。
雲模様のアイテムに使うと爆発みたいな効果も出せるしまだレタッチが良く出来ないのでこれは凄く重宝しました。
やはり基本は知っておくべきですね。

コメント:(MAKIRI)
今回のご説明も図解付きで大変分かりやすいですね!
キー、バック、フィルの基本ライトはある程度知っていましたが、こうやって非常に分かりやすい図と解説があると得した気分になります(^^)。
自分が3D画像処理で気に入っているのは、例えばアイキャッチなどのハイライトを入れたいときに、映画やテレビの撮影現場ではレフ版など、いろいろ工夫を相当しなければならないのに、ソフト上では「見えない照明」を作れる所です。
照明係に見切れてるよ!と怒鳴る必要もないので精神安定上もいいですし(^^)。
 
拡散IBLの解説も期待してます!

コメント:(Kyotaro)
>sannziさん
三点照明の名称はよく目にしますが、各ライトにちゃんと役割があるらしいです。
シーンによってはバックライトはいらなかったり、2灯で済むことも多いんじゃないでしょうか。
そうなんです、スポットライトやポイントライトは、カメラとかも
表示にチェックを入れておくと動かすことができるんですよね。
なかなか気付かないんですけど(^^;
Vueの方でもお役に立てましたか。爆発みたいな効果っていうのは凄いですね。
いつか作品の中に昇華されるのを楽しみにしています(^^
 
>MAKIRIさん
ありがとうございます。こんな図でもよろしゅうございましたでしょうか(笑)
カメラもライトも、写らないのがCGのいいところですね。
鏡移しにしてもカメラの人が入ったりもしないし、
至近距離でライトを当てることも出来ますし。
 
IBLの説明は、たぶんライトカメラとシャドウマップの説明の後になると思いますんで、
すみません気長に待ってやってくださいm(_ _)m

コメント:(rueka)
や、やつが!やつが!!
にしても勉強になります。

コメント:(Kyotaro)
>ruekaさん
ふふふ、おります、密かに自己主張しております(笑)
真面目な絵が続いていますので、ちょっとココロの潤いを……(笑)
ヤツはちょくちょくゲリラ活動を行っている模様。




Menu

Profile

Kyotaro

確定名:Kyotaro
ネタを探しているらしい。

Categories

Calendar

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

Comments

Archives

Track back

RSS feed

Links

Search

※2011年4月6日のサーバ障害の為、エントリのアドレスが以前のものからズレています。当Blogのエントリにリンクを張っておられた方は、お手数ですがアドレスのご確認をお願い致します。

※Internet Explorer非推奨。