マップいろいろ。
2016年11月29日(Tue)
ここのところ、なかなかまとまった時間が取れないので手持ちのアイテムのテクスチャをいじって遊んでいる。今年の秋メイクは赤とダークブラウンで太眉が流行ですよ、とか見かけて「へーそうなんか」と思ったり。

眉は描かないから勝手がわからないんだよなー。っていうか、それを言うならそもそもお化粧自体そんなにしないので、何もかもわかってない気がする。いやお恥ずかしい。
というわけで、使うフィギュアは最早顧みられることもないであろう初代Miki。

ホントになんでこうなったんだろうって……まあいいや。

モンゴロイド的なまぶたの構造とか、やわらかい口角とか自然なモーフとか、ようやくじぇねしすさんになって追い付いて来たかな?っていうレベルで突き抜けてたよなー。後のバージョンで長所を活かせないどころかスポイルしちゃったっぽいのがなんとも悲しい。
それはさておき、初代のいいところはクオリティの高いテクスチャとバンプとスペキュラマップが付属しつつ、かつテクスチャに余計なものが書かれていないところ。つまり物理ベースレンダリングで言うアルベドマップにそのまま転用できるというわけで。

その上にPhotoshopでメイク的なアプローチでレイヤーを重ねてみた。

うん、なるほどわからん。
じゃなくて……日本人にとってのメイクの半分は、嘘の立体感を盛っていくという一種のトリックアートのようなもので、それはまあなんとかできるんだけども。なんかイマイチ、いや今三ぐらい古臭い感じ。本格的にやるなら適当な資料が必要かな。やる気はないんだけど。
Mikiが出たころのPoser界には物理ベースのPの字もなかったので、スペキュラ成分は全部スペキュラマップが制御していた。そこでスペキュラ成分と粗さ成分を別のマップに起こしてみる。

まずはSSSもなんも接続していない状態。拡散色はグレー50%、鏡面反射は白100%。

そこに付属のバンプマップを適用。SSSを適用すると効きが弱く見えるので、値は1mmぐらいに設定しておく。

鏡面反射成分の計算にはSubsurface Skinノードを使うことにする。で、HighlightSizeに粗さマップを接続したところ。
Subsurface Skinノードを接続するとSSSの計算をしてしまうので、効果が出ないように色を黒にしておく。使用する粗さマップはスペキュラマップを反転して、唇付近が0.1、首のあたりが0.3、他はだいたい0.2~0.3になるように色調補正。ここで数値をきちんと合わせておくと、ノードのHighlight sizeの値は1にするだけで済む。光沢の表れ方に違いが出てくる。
ちなみにお化粧は普通、肌のテカリを抑えるためにファンデーションを塗るので、化粧をしているときの肌の粗さは高くなる。逆に唇はツヤツヤさせるので低くなる。すっぴんの時は、肌は場所によってテカるし唇はプルプルではなくサラサラになる。なのでNudeマテリアルを作るなら、粗さマップは2種類用意するといいかもしれない。

元のスペキュラマップを使って毛髪部分を0、肌部分を0.5付近に色調補正する。Specularityの値は実際にレンダリングしながら数値演算ノードを挟んだりして調整する。とりあえず今はこのまま。

色を足す。肌の色によって鏡面反射が強すぎたり弱かったりするので、そのへんを調整する。

SSSを適用したところ。Subsurface SkinノードやScatterノードは散乱色固定で、Subsurface Skinノードは散乱距離も固定なので設定するのはここまで。時間があれば散乱マップや散乱距離マップも作ってCustom Scatterノードを使ってみたいものだけど、まあそれをやるならAさんでやるよね。
鏡面反射やバンプを調整するときは、面倒でもカラーテクスチャを外して黒もしくは灰色一色で調整するのがお勧めだ。個別に調整した方が「どこを改善すればいいのか」がよくわかる。
自分に足りないのは……若い感覚、かな(遠い目)。