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色と値

2011年05月27日(Fri)

企画中に作った絵のことでも書こうかと思ったんだけど、ちょろっと実験したらまとまった画像になったので覚え書き。ものすごい今さら感だけど、基本的なことを確認しておこうと思う。

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こんな感じでテスト形状を作る。マテリアルグループが10個並んでる平面。で、各マテリアルグループにディスプレイスメントを設定する。

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ウチでは使用単位をセンチにしているので、とりあえず10cm刻みで100cmまで変化させることにする。変化量の指定は数値演算ノードで0.1から1までを出力。上の図は5番目のマテリアルグループで、ノード間の数字は乗算されるので最終的に100×0.5=50cm変位することになる。

で、レンダオプションで「ディスプレイスメントマップ使用」にチェックを入れてレンダするとこんな感じ。

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それぞれのマテリアルグループが移動して階段状になっている。10番目のマテリアルグループで新Poser単位系の100cm移動していることになる。ちゃんとは測ればいいんだけど、今回はそれが目的じゃないので割愛。

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次に、ディスプレイスメントの変位量を色で指定する。シンプルカラーノードで単色のグレーを出力。Poserはどうもカラーパレットを表示すると値を1バイトに丸めてしまうみたいだけど、あまり気にせずに輝度をパーセンテージで指定。10%グレーから100%の白まで変化させる。図は50%グレーを出力している。

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で、レンダしたところ(見分けやすいように拡散色にも同じ色を指定)。変位量を数値で指定したものと色で指定したもの、どちらも結果に違いはないことがわかる。つまり値を扱うノードに色を接続した場合、白を1、黒を0として、均等に値が変化している、ということになる。

何を今さらみたいな話だけど、おさらい的に(笑)。

では、グレー以外の色を接続した場合はどうなるか。まずは赤を10段階変化させる。

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結果はこんな感じ。

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グレースケールを繋いだ時より変位量が少なくなっている。具体的にどれぐらい少ないのかを調べるために、ざっくり元の変位量を3倍にしてみる。

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すると、今度は高さ(変位量)がキッチリ揃った。つまり赤は白の1/3の値だということになる。

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同じようにして緑と青についても変位量を3倍にした状態で確認する。

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このことから、赤と緑と青はそれぞれ値としては互いに等しく、その量は白の1/3であるということになる。

当たり前だと思うかもしれないけど、そもそも赤と緑と青は現実では明るさが違う。大事なのはPoserはノードに色を接続したとき、現実の明るさに変換するような処理はせず、単純にRGB値をそのまま値として扱っているということだ。

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次、今度は赤と青の混色を確認する。赤と青がそれぞれ1/3なのだから、合計すると2/3、1.5倍すれば白と等量になるはずである。

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結果、推測通り変位量が等しくなった。このことから、RGB値の色をスカラー量として扱う場合、その値は(R/255+G/255+B/255)÷3ということになる。

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では、今度はシンプルカラーノードとディスプレイスメントの間に数値演算ノードを挟んでみよう。式や値は何も指定せずそのままに。ディスプレイスメントには数値が入力されているはずだ。

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試しに数値演算ノードの結果をカラーピッカーで拾ってみると、33%グレーとなった。(127/255+0+127/255)/3で0.333だから、50%マゼンダの値は0.33ということになる。

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結果は先ほどカラーを直接繋いだ時とまったく同じ(使い回しじゃないよ)。

さて、このことから何が言えるかというと。

まず第一にイメージマップノードを色でなく(バンプやディスプレイスメント、そのほか拡散値や鏡面値などの)値を扱うノードに接続した場合、色を値に変換した上で計算される、ということ。ごくたまに拡散色のテクスチャマップを数値演算ノードでグレースケールにしてからバンプ等に繋いでいる人を見かけるけど、あれはまったくの無意味だということである。そのままイメージマップノードを繋げば同じ結果になる。ノードを挟んでも負荷を増やすだけである。

また、まずいないだろうとは思うけど、バンプマップを作成するときにテクスチャマップをそのままグレースケールにしただけ、という人。ファイル容量とメモリの無駄なので、それぐらいなら添付自体をやめてしまおう。明るさやコントラストの調整程度ならバンプ値を調整すれば済む話である。

第二に、赤も緑も青も重み付けが同じ値として扱われるということ。あんまり考えられないケースだけど、Poser上でカラー写真を現実的なグレー写真に変換するような場合、RGB各値の重み付けをユーザー定義ノードとカラー演算ノードで再現する必要が出てくるだろう。Photoshopの白黒フィルタ使った方がいいと思うけど(笑)。

要は白は1、黒は0、赤や緑や青は0.33、マゼンダやシアンや黄色は0.66。それだけである。

ま、たまには基本を振り返ってみるということで。

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M3復興会議閉会!

2011年05月25日(Wed)

いよいよM3復興会議も最終日となりました。M3の魅力は充分伝わりましたでしょうか。次世代フィギュアが登場してもまだまだ戦える、男性フィギュアは混戦状態だと思います。ぜひ皆様のお宅(ランタイム)のまいこーさんも、これを機会に復興してあげて欲しいなぁと思います。

というわけで、第三の議題はお待ちかねの「M3フリーアイテムダウンロード」です。

M3 ReBirth Conference

DD Magazine増刊号をしっかり読み込んだアナタなら、巻末の告知もチェック済みのはず。闇部隊メンバーからのささやか且つ豪華な贈り物となっております。

一つ目は秋穂さんのコック服上着と拙作コック帽。

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あ、靴とフライパンは付属していませぬ。

秋穂さんが提供してくださったコック服に合わせて、以前作ったコック帽をM3用に仕立てました。料理長にもなれるモーフつき。さらに「穿くものがないわ!」とお困りのアナタに、seisuiさんから以前限定配布なさっていたズボン2種を限定再配布。貰いそびれていた人もこの機会を逃さずダウンロードしましょう。

なんでコックなのかは……なんでだろ(笑)。

で、もう一つはなんと! かの服職人の大御所、BATさんが過去に配布されていたM3アイテムを闇部隊隊長に預けてくださいました! さすが隊長! 強奪スキルに磨きがかかってます!

とりあえずこんな感じのもこもこセーターとか。

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これもseisuiさんのパンツを合わせたら、それだけで休日のまいこーさんが描けるという。さらにroseさんのテクスチャ2種もついてて至れり尽くせり。

ほかにも色々怪しいアイテムがあるけど……たぶん他の人がレンダしてくれてるんじゃないかなー(笑)。

というわけで、闇部隊からの企画はこれでお終いだけど、これからもいろんな方のまいこーさん画が見られることをいいなー、と思う。



M3復興会議、継続中。

2011年05月23日(Mon)

M3復興会議、第二議題が公開されました。下記バナーより闇部隊サイトへお越しください。

M3 ReBirth Conference

第二の議題は「M3フリーアイテムリスト」です。

ひょっこりまいこーさんを使う気になっても、アイテムがなきゃ始まらない。何は無くとも着る物だけは必要だ。でなきゃストリーキングで捕まってしまう(まあ、ぽざ界にはそんな不思議絵も多いのは事実だけど・笑)。そんなとき、このリストを見れば「まだこんなに着る物があったんだ!」と安心できること請け合い……かもしれない(弱腰)。特にフリーものはいつ入手不可能になるかわからないから、「あ、いいかも」と思ったなら速攻確保しておくと吉。中にはサムネの時点で「いくらなんでも……」みたいなのもあるけどね。

ちなみに情報は随時受付中なので、「これはM3愛好者のためにぜひ載せておかなくては」というアイテムがあったら、闇部隊の誰かまでタレコミしてあげてください。お待ちしております。

さて。

せっかくのまいこーさん祭りなのだから、と思い立って、自分のランタイムにどれだけM3キャラがいるのかを確認してみた。試作途中のままのやつは置いといて、名前の付いてるキャラのみ。

名付けて流転四界まいこーさんオールスターズ(笑)。

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自分が最初に作ったまいこーさんキャラは、M3RRのざざぽん。初出は2005年(ひー)。

Aさんの百年後ぐらいの子孫な設定。外見が似ていないのは既定事項なので問題なし。Aさんから色気を抜いたらドSになりました、みたいな感じ。どっちも僧侶なのに!

キャラの原型は、ホスト展の参加賞として頂いたRyoMさんのM3RRフェイス・由貴さん。悲しいかな、受け取った時にはまだ自分はM3RRを所有していなかった。なのでキャラを作ったのはその年の秋頃。皮は同じくRyoMさんのV3RRキャラに付属していたPGV3401(ken1さん作)を使用している。髪はレンダロフリーのDH、Leolin Hair。実はroseさんちの美生(ヨシキ)さんとは同じDNAを持つ兄弟……いとこぐらいかも(笑)。由貴さんは非常に優しそうなお兄さん風なのに、そのDNAを受け継ぐキャラがどっちもなんか嗜虐趣味系ってのが笑いどころ。

あ、画中の文字はCR2のファイル名の頭につけている、キャラの名前の頭文字。

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次に作ったのは、M3キャラのBさん。言わずと知れたAさんの兄弟子。

Aさんが手描きだったんだからBさんも……というわけで、完全に手描き皮。さすがにアップにするといろんなところが気にかかる。髪と髭も手作りなのは、Aさんとタメを張るにはそれぐらい手塩をかけてなきゃなー、みたいな(笑)。スケーリングフィギュアの抱える問題はP8になってようやく解決した……んだけど、あいかわらずシーン作りはP7メインでやってるせいで未だに恩恵に与ってなかったり。

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次に、なぜかバンドものをやることになってしまった流れで、メンバーとして急遽三人キャラを増産することに。で、最初に作ったのがウィード(KOD'sメンバーは三人ともM3RR)。エルフで前衛職という、わかりやすげなビジュアルが取り掛かりやすかったから。皮は初めてのプラチナ祭りで入手したDarya。エルフなら女性皮でもいいだろう……とか最初は考えていたんだけど、結局大半のキャラは女性皮を使い倒している(笑)。改造時にはなぜか一番槍になることが多くて、いまや晴れてM3とM3RRのキメラフィギュアとなった。

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次に作ったのがアラン。頭文字はAなのに識別記号がLなのは、Aさんとファイル名がかぶるからというミもフタもない理由。まいこーさんで17歳という無茶設定。皮は妖精おじさんのMiriにDaryaとかフリーの皮とかを配合。浅黒系で目鼻立ちの大きなエキゾチックな感じで、三人の中では美形序列の先頭……とか考えていたんだけど、毎回レタッチの手間がかかっているだけとも言えなくもない。

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三人の中で最後に作ったのがユーティ、KOD'sの飛び道具。初回登場時に「ぱふぱふ」を口走った男に死角はなかった。

完成が遅れたのは合う髪型がなかなか見つからなかったから。最悪手描きしようとか考えていたんだけど、幸いにしてイメージ通りの髪(かなり変形してるけど)が見つかった。このParis Hair、残念ながら現在は配布されていない。皮はken1さんのPGM3RR02で、どうも青池保子さんの漫画のキャラクターが元ネタらしい。私自身は読んだ事がないんだけど、髪型のせいもあって当時イメージを引きずる人が結構いた。のちに、色調を他のキャラと揃えるためにBさん皮やAary SoulさんのLuna皮をブレンドされている。

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で、しばらく期間が開いて、次に作ったのはM3キャラのロード様、もしくはアド様。結局あんまり登場しないのは、理想と現実の落差にブチ当っているからだったりなかったり(笑)。皮はDAZの International Beauties Maps and Morphs を元に合成。色調違いの人間バージョンの皮も用意されていたりする。

次に作ったのはピアスのぴーちゃんことフィース。謎読みでも頭文字はP。

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チョーカーを作ったときに、roseさんから「せっかくだから耳の見えるキャラ作ったら~?」というお言葉を頂いて作られたM3キャラ。皮はDAZのMen of the Yearとかなんとかいうやつを複数枚合成している。主にヒゲとか念入りに。怪しい外見が先行したため、まんま怪しいキャラとしてPOIに投入されることが決定した。

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最後はリィズ。同じ綴りのキャラがRDNAで売られているけど、まったくの偶然なので関わりはない(持ってもいない)。POIで「フィースの身内兼マスター」というキャラが必要になったので、フィースの顔と皮のほとんどを流用して作られた。髪の色が違うとあんまり似てるようには見えなかったり、そんなことはなかったり。たぶん本人は似てると言われると落ち込むんだろうなー。


そんなわけで、戦闘態勢(何)に入れるキャラは総勢8名。各キャラそれなりに気に入ってくださっている方がついてて、ありがたいというか、冥利に尽きるというか。できるだけまんべんなく起用したいと思いつつ、そのへんは自己主張の強い順なあたりがgdgdの原因かもしれない。

ま、えーかげん本筋に着手しろって話だよね(笑)。



M3復興会議開催のお知らせ。

2011年05月21日(Sat)

今月16日のこと。日本Poser界が世界に誇るキャラベンダー・MahiHoniさんが、DL MARKETの東日本大震災チャリティ企画として新作をリリースされたことは、既に周知のことと思います。その名も「M3 ReBirth」。なんとDAZ Michael 3.0用キャラ。まにほにさんエロい、いやエラい。こんな見事な釣り餌、ウチらが食らいつかないわけがない(笑)。

というわけで、闇部隊はひさびさの企画を考案しました。

M3 ReBirth Conference

名付けてM3 ReBirth Conference。訳してM3復興会議。そう、まにほにさんのM3 ReBirth発売にかこつけた「まいこーさんを使い倒そう」というコバンザメ企画です。便乗です(暴露)。

M4が出て早数年、すっかりマーケットからは見放された感があるMichael 3.0 SR2。そろそろ「自分がPoser始めた時にはもう第四世代だった」という方もチラホラ見受けられたりなんかして。「もうM3はランタイムから削除しちゃった」という剛毅なお姉様もいらしたりして。とは言うものの、一部のユーザーが惜しみなく偏愛を注いでいるせいか、いまだに根強い人気を誇っているのも事実。ここで、そんな一部のユーザー代表からM3の魅力を余すところ無く皆様にお伝えしようというわけです。

っていうか、フィギュアなんて目的に合わせて使い分けりゃいいと思うんだけど(笑)。

会議の議題は3つ。なので会議室も3つ。順次公開していく予定です。バナーより闇部隊サイトにお越しください。

第一会議室、つまり企画第一弾は「DD Magazine増刊号」。

こないだ公開したスクリプトを使って、ファッション雑誌っぽいカンジのものを作りました。闇部隊隊員のM3に対するアツーい想いの長けが綴られています。さらに作者であるManiHoniさんのご協力のもと、M3 ReBirthを巻頭特集。どこがロングかと突っ込んじゃいけないインタビューも載ってます。モニタで画像の文字を読むなんてあんまり現実的じゃないけど、ここだけは必読!

他の文字は読まなくていいから~(爆)

さらに第二弾、第三弾と小ネタを用意しています。引き続きお楽しみいただきつつ、皆様のランタイムでもまいこーさんを引っ張り出してもらえればと思います。

110521-1(クリックでフルサイズ)

まあ、私の本命はじぇーむずだけどね!



外付けHDDのおひっこし。

2011年05月10日(Tue)

ここ数日でPoserのランタイムを入れてる外付けHDDの調子が悪くなって、書き込みで失敗するケースが頻発してきた。まさか、HDDの残り容量1GBを切ったから……というわけでもないような気がするんだけど(汗)。

HDDは消耗品だから、ちょっとでもイヤな傾向があったらすぐに新しいのを買うことにしている。なので、今回も仕事帰りにヨドバシへ直行。

……2TBで9000円ってどんな時代なんだ(笑)。

で、外部ランタイムが入っているフォルダを丸ごとコピー。
USB2.0って遅いなー。高くてもIEEEの方がストレスなかったかもなー、と思いつつ。

ランタイムを別ボリュームに移動したので、Poserのランタイム登録を設定し直さなきゃいけない。ところがP8でランタイムの接続を切るボタンがパッと見どこなのかわからない。なので直接設定ファイルをいじってみた。

設定ファイルは「User>Preferences>Poser>8.0」の中のLibraryPrefs.xml。

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設定ファイルはXML形式のテキストファイルになっている。編集前には念のためバックアップをとっておく。

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「Volume」から始まるのが起動ディスク以外のドライブ。名前を検索と置換で新しいHDDのボリューム名に変更する。

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で、Poserを起動するとランタイムが切り替わっている。

Poserは検索をかける時、起動時に選択されていたランタイム以外は上から登録順でサーチしていくはずなので、できるだけ軽い自作データのランタイムから登録しておくといいと思う。

Windowsの人はドライブ名で管理してるはずなので、ディスクを入れ替えてもあんまり問題ないと思う。ドライブ名が変わった時は直接いじることもできますよ、ということで。



振り子運動。

2011年05月03日(Tue)

のっぺりばかりやってると、反動でリアル寄りになるわけで。飽きっぽい性格なのが祟ってるんだろうな、うん。そう考えるとPoserはよく続いてるよなー。

というわけでPoser 8でリアル系レンダのテスト中。意地でも加算系シェーダは使わない。

110503-1(クリックで原寸表示)

まあIDLなんだけど。

ノーレタッチ生レンダ。モデルは生M3、ウニばーさる高解像度テクスチャでわきわきINJ適用済み。残念ながらM3に幻想を持ってないので、生だからといって萎えたりはしない(笑)。

110503-3(同じく)

肌の汚さはリアルだけど、もともとの造形が非リアルなんだよなー(笑)。

スペキュラをリフレクションで完全代用(っていうか元々鏡面が反射の代用なんだけど)するのは、やっぱちょっと現実的ではないかもしれない。でも悪くはないような気がするかもしれない。

かもしれない。





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ネタを探しているらしい。

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