胡麻面。
2010年03月27日(Sat)
はい、プロトコル見ながら動画再生で半日潰してしまったKyotaroです(何)。
以前、チャット上で「無精髭をなんとか表現できないものだろうか?」という相談を受けたことがある。その時の質問の意図はダイナミックヘアを利用することが可能かどうかというところにあって、ヘアグループ作成のためのグルーピングや均一なメッシュを、知識の無いところからイチから手軽に実現するには難しい、と判断して「現実的ではない」と回答した。
ダイナミックヘアの本数はベースオブジェクト(土台)のメッシュに大きく左右される。M3やM4のジオメトリから髭部分だけを切り取るとヘアが口元に集中してしまうし、モデラで均一なメッシュを作成したところで、Headモーフに対応しなければ無表情の時にしか使えない。Bさんのヒゲぐらいボリュームがあれば少ないモーフでも誤魔化せるけど、無精髭だと地肌が丸見えなので毛が浮いているのが目立ってしまうのだ。
Headモーフの対応が必要なのは、DHでなくトランスマップを使用した場合でも同じだ。M3やM4のジオメトリを切り取った場合、頭が痛くなるほど豊富な表情モーフや発音モーフを移植していくのが面倒くさい。Poserの単純操作で完結できるんだけど、なにせ数が多いので作業量がとんでもないのだ。M3やFreak用のMillennium Beardは、あらかじめそのへんのモーフが仕込んであって、しかも連動記述も盛り込んであるところがポイントなんである。
そこで思いついた。フィギュアを二体ロードして一方を着用し、トランスマップとディスプレイスメントマップで髭だけを表示させたらどうだろう?
が、某さんに提案すると「M4一体だけでも重たいのに(涙)」と即答された。まあ確かにM4は最初のcr2の状態でこそ5MB程度とスマートなものの、一旦ロードするとファイルサイズが一挙に13Mまで跳ね上がるわ空チャンネルてんこ盛りだわ、Morph++なんかInjectionしようものなら50MB越え当たり前の超メタボ予備軍CR2なんである。あ、形状の話じゃないから(笑)。
まあそんなわけで、その時は「M4ミレ髭早く出ないかなー」ということで話は終わった。ところが、某さん待望のM4版髭はどうもイマイチ購買意欲をそそらないプロモ画&お値段だった(笑)。
レンダロもそうだけど、絵の下手な人の商品って余程でない限り買う気が起こらないよなー。
まあそんなわけで、「M4にM4を着用」をちょっと真面目に取り組んでみた。具体的に、M4のCR2の不要部分をゴッソリ削除。

着用するためにhipからchestを、あとneckがCollarのJSM(DAZネーミングのJCMでJoint Smooth Morphの意味っぽい)の影響、headがEyeの影響を受けるので各パーツを残し、あとの記述をゴッソリ削除する。チャンネル全削除してもロードするだけなら問題ないのね。フィギュアとしては役に立たないけど(笑)。
で、rotateを参照するERCだけ記述を直して着用できるフィギュアにする。重ねるとこんな感じ。

Photoshopでノイズフィルタとかを使い、てけとうなトランスマップを作成。ディスプレイスメントをオンにしてレンダしてみる。

拡大すると、輪郭部分周辺が皮膚から盛り上がってるのがわかる。そろそろ剃ってくれないと痛くてしょうがない感じ(ぉ)。M4のCR2をそのまま使ってるから、モーフも同じ値に合わせればぴったりフィットする。

もちろん空チャンネルも残してあるので、Morph++やキャラモーフをINJすることも可能。同じ値を入れるには表情ファイル(fc2)を登録してヒゲに適用するのが手軽。トランスマップをキチンと描けばそれなりに使えるレベルじゃないかなー。
欠点は顔全面を透明なオブジェクトで覆ってるので、レンダ負荷がけっこう高いことと、自分がM4 Eliteは持ってないのでEliteのINJチャンネルは入ってないこと、JCMは全部コピったはずなのに、neckがちゃんと動いてないあたり(ダメじゃん)。
ま、そんな感じで、M4髭の差分ファイルをこっそり放流。