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補足とか

2009年01月31日(Sat)

Poserパーフェクトブック、発売以降ちらほらと「リファレンス役に立った」的なお声を頂いております。至らないところだらけで恐縮な本ですが、いくらかでも読んで頂いた方の絵作りに役立てば幸いです。

てなことで訂正とおわび。

特設サイトに掲載してしる記念品データの中の「Photoshop files of Silhouette」に含まれる、「最初にお読み下さい.txt」のファイル名が一部環境下で文字化けします。(hideoutさんご指摘ありがとうございます) 中身は普通にテキストファイルですが、ピリオドまで化けてるおかげでWindowsのファイル関連付けが働きません。なのでファイル名をリネームすれば開けますがこちらで修正済みのファイルを用意しました。必要な方はこちらからダウンロード下さい。

修正済みデータ(13.5MB)

でもって補足というか。

上記のPSDファイルは本文中の実践編ではカバーできていない、レタッチや仕上げ工程をフォローする意味で添付したもの。自分と同じように絵作りしてる方達からは、執筆中にも「Poserレンダは単なる素材。やっぱ知りたいのはポストワーク」という声を沢山頂きました。だもんで、あくまでも一例として何かの参考になればと思い、生データを晒して(って表現がピッタリだよな)おります。

ま、これと言って目新しいとこはなくて、誰でもやってるごくフツーのポストワークだと思います。1コぐらい新しいネタがあればいいかな、程度で。

でもってライトセットは、本の中で触れた三点照明や拡散IBLのごくスタンダードな実例です。「ライティングがよくわからないー」という方は、とりあえずライトを一灯ずつ点けたり消したりして、何が変わるのかを試して頂けたらいいんではないかと思います。学習用なので、そのまんま使うにはあんまり向いてないと思います。

マテリアルセットも学習目的がメインのセットとなっております。ノードの接続も単純なものばかりなので、パッと何かに適用して使うというよりは、「こんなのもアリなんだ」的なネタ帳と思って頂けたらいいんではないかと思います。

さーやりたいことやるぞー。

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お知らせ。

2009年01月20日(Tue)

今月23日に毎日コミュニケーションズより出版される『Poserパーフェクトブック』の執筆に参加させていただきました。リファレンス部分とあと少しを担当しております。

他の執筆者の方はまだどなたも言及されていませんが、出版元の書籍紹介ページを確認していただければ分かる通り、本書は一言で言えば「絵作りリファレンス本」です。Poserで絵や動画を作る手順の解説と、Poserの持つ機能の総ざらえが主な内容となっております。自作や他ソフトとの連携については触れられておりません。従って、メインレンダリングをPoser以外のソフトで行っている方や、自作関係の情報を求められている方のニーズには応えられないと思われます。また、Poserのリファレンスマニュアルの内容を十分に把握されていて、Web上の情報を網羅されている方にも目新しい情報はないと思われます。

しかし、これからPoserを使ってとにかく絵や動画を作ってみたいと考えている方、Web上の情報は読み辛く、紙媒体のものがあればいいと感じている方、現行版(Poser 7)の持つ機能を整理したいと思っている方にとっては、本書はそれなりの価値があるのではないかと思います。

何にせよ、野口さん4人分と決して安くはない代物なので、可能な限り大型量販店などで現物を確認してから購入を検討して欲しいと思います。それが不可能であれば、信頼できる情報を仕入れてご自身の価値観による判断を下していただきたいと思います。


週末に出版元より見本誌が届いた。以前にもホンのちょろっとだけ文章のお仕事を頂いたことがあるのだけども、相変わらずカタチになった物を手にすると、目が上滑りしてなかなか中身が頭に入って来ない。とりあえず、皆目見当のつかなかった図の解像度や文字がキレイに仕上っていたので、何よりまず編集担当の方に感謝。

机の上に置いてたら、家族に一目で失笑されたりなんかして。まあ気持ちはわかるけども、自分もあんまり人の事は言えないんでまあいいや。



Fireflyで法線トゥーン。

2009年01月16日(Fri)

再び時期を逸した感満載のネタ。

法線トゥーン(でいいのかな)はオブジェクトの周囲に、面反転した一回り大きいオブジェクトを重ねて裏面を描画しないことで輪郭線を描画するという手法。昔これでアニメ少女を作るShade本を見かけた記憶があるんで、わりとスタンダードな方法なんではないかと思う。これをPoserでやる方法をsasukeさんがマンガちっくPOSERで解説されているのだが、そこから派生させて「ディスプレイスを使ってFireflyレンダで法線トゥーンしても面白いかも」というお話。いつものことながら実用性については考えない。ネタかぶりについては気にしない(笑)。

これも、やり方自体は難しくない。同じオブジェクトを二つ用意し、輪郭用のオブジェクトを選択してグループ編集パレットで法線を反転させておく(やり方は後述)。

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で、輪郭用オブジェクトの全マテリアルにディスプレイスメントを設定して、ちょっとだけ凹ませると、面が内側を向いているのでオブジェクトは大きくなる。

090115-02(クリックで倍サイズ)

ちなみに自分の使用単位はセンチ(cm)なので、この場合は1mm移動することになる。輪郭線を黒にする場合は拡散値・鏡面値などとりあえず全部0にする。色を使いたい場合は環境値なり代替拡散なり加算系のパラメータを使う。このマテリアルはどっかに保存しておこう。

で、レンダリング時にレンダリングオプションで「ディスプレイスメントマップ使用」と「面反転ポリゴンを削除」のチェックボックスにチェックを入れる。

090115-03

「面反転ポリゴンを削除」とは、その通りカメラに対して裏を向いているポリゴンを描画しない機能だ。シャドウマップ計算が行われない場合に限り、裏面ポリゴンは無視される。だもんで、とりあえず影なしでレンダしてみる。

こんな感じ。キレイにならない場合は、最小置き換えマップの値をちょっと増やしてみると若干改善されるかもしれない。

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Fireflyでやるメリットと言えば、Fireflyでできることがそのまま使える、ということだ。プレビュー表示では描画されない3Dテクスチャを使ったり、反射や影(ただしレイトレース影に限る)を描画することができる。

というわけでフィギュアをトゥーンにしてみる。まず、何もないシーンに目的のフィギュアのキャラクターファイル(cr2)が参照しているジオメトリファイル(obj)をインポートする。DAZフィギュアなら大抵Geometries下のDAZ Peopleフォルダに入ってると思う。

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読み込みオプションは全部外す。

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読み込んだジオメトリは一つの小道具として扱われる。グループ編集パレットで確認すれば、フィギュアの全パーツのグループ分けがされていることがわかるだろう。

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ここで、おもむろに「新規グループ」ボタンをクリック。そのまま「OK」で新規グループを作成したら、「全て追加」「グループの法線を逆転」「グループ削除」を一回ずつクリックする。これで、全ポリゴンを反転させた後に、仮作成したグループを削除したことになる。くれぐれも新規グループ以外のグループを削除しないようにしよう。

090115-08(クリックで倍サイズ)

で、このジオメトリを書き出し。オプションでは「ポリゴンに既存のグループを含む」だけにチェックを入れる。これを間違えるとフィギュアとして役に立たなくなるので要注意。名前は適当に、元の名前の後ろに「_re」とかつけておく。保存場所も元の場所でいいだろう。くれぐれも元のジオメトリファイルと同じ名前をつけて上書きしたりしないように。

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で、次は目的のキャラクターファイルのコピーを作り、テキストエディタで開く。

090115-10

ジオメトリを参照している箇所が2ヶ所あるので、".obj"とかで検索して参照ファイルを先ほど書き出した反転ジオメトリのファイル名(と位置を変更したならパス名)に書き換える。くどいようだけど、くれぐれも元のキャラクターファイルをそのまま改変したりしないように。

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これをPoserでロードすれば、面反転しただけのあとはまったく同じフィギュアが現れる。このフィギュアに先ほど作った輪郭線用のマテリアルを適用して、元フィギュアに着用させれば輪郭線付きフィギュアになる。

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もともとあるキャラクターファイルを改変するわけだから、もちろんモーフも生きている。顔を自分好みにカスタムしてライブラリに登録したキャラクターファイルを使えば、あらかじめその顔になった輪郭線が作れるわけだ。(髪とか服は着けてないキャラクターファイルの方がいいと思う)

090115-13(クリックで原寸生レンダ)

あとは、眉とか睫毛とかややこしい部分は、輪郭線フィギュア側のマテリアルを完全な透明にするといいだろう。

服などのフィギュアも同じ手順を踏めば輪郭線フィギュアを作れる。服と服の輪郭線、両方とも人体フィギュアを選択してからロードして着用すれば、JCMもバッチリだ。人体の輪郭線フィギュアのJCMは連動先を書き換えないと効かなくなっているが、まあ誤差の範囲内だと思う。根性があればその辺書き直したり、全表情モーフに着用先に連動するERCを加えたりすれば、表情アニメも作れるかもしれない……まあ、頭部のモーフに限るなら表情ファイル(fc2)でアニメーションポーズ作って輪郭線側に適用すればいいんだけど。

難点は、法線トゥーンはどうしても複雑な形状や板ポリゴンの表現が苦手なこと。こればっかりはどうにか誤魔化すしかない。たとえば普通の板ポリゴンの髪を被せたら著しくボリュームダウンしてしまう。服と同じように面反転した髪を用意してもいいが、小道具タイプの髪の場合は片方を小道具にしておかないと、2つロードしたら前のものが消えてしまう。

他にも、「面反転ポリゴンを消去」の仕様のおかげでシャドウマップが使えない(使えるのはレイトレースシャドウのみ)、Fireflyレンダにディスプレイスメント他色々使うわけだからレンダ時間は当然早くはない、など、使い勝手がいいかと聞かれたら「全然(笑)」と答えるしかない。まあ、できるだろうと思いついたからやってみた、みたいな。

とりあえず、せっかく用意したので一枚作ってみたり。

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なんで真冬なのにヒマワリなのかというと……元々そんな時期に作りたかった絵だから(笑)。



五つ並べて。

2009年01月11日(Sun)

ようやくエルフ以外の異種族を作ったことだし、目安を作るみたいな感じで並べてみた。

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一応全員成人男性。いやまあ、せっかく人類が五種族もいる世界なのに、いつまで経ってもエルフ一人っつーのもなんだかなー、と思ったもんで。

ホビットとノームはPS3で、ドワーフはFreakのドワーフ変身セットで縮尺をちょっと変え。つーかエルフ以外みんなスケール変更キャラだったりする(笑)。Poserの着用のスケールの扱いがやっかいなのは、キャラに多様性を出そうとするとどうしてもネックになると思う。正直面倒くさい。まあWizの縮尺にこだわらなかったらもちっと楽だと思うけど。

身長はあくまで目安ということで、個体によってはこの範囲から外れるケースもあるわけで。2メートル越える人間はザラだし、160あるドワーフとか120越えるホビットとかも過去にはいたりして。それで言うと人間は数も多いし、人種差や個体差が大きい。逆にエルフは人種差は若干あるものの、だいたい見た目同じ感じになったり。でもって基本的に顔長い系。そういやロードス以降、人間より長身設定のエルフはほとんど見かけなくなったなぁ。

ちなみに男女でハッキリと身長差があるのは人間とエルフのみ。ただしノームは歳を取ると男性は髭が生えて女性は肥えるらしい。あと人間の女性も髭は生えない。

ホビットは人間の子供を縮小した感じ。ノームはデフォルメが効いてる感じ。ドワーフは腰が太かったらもっといいんだけど、服をどうにかしないといけないだろうなー。これだと女性に見えなくもないし(笑)。ホビット足も、現代風にするならどこまで退化してるか微妙なところ。

でもって作ってはみたものの、常時使うキャラにするには……やっぱ面倒くさいっつーか(笑)。

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文芸復興。

2009年01月09日(Fri)

果てしなく時期を逸した感のあるネタ。

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たぶん中身は血液。
ホントは夏とか秋ぐらいにやっといたら良かったんだけど、まあそれはそれで置いといて。

W様、いつの間にか普通の服が増えてたりして、その内ちゃんとしたじじい姿を作らないと今の仮の御姿で定着してしまいそうな悪寒。Male 0.5、Aiko 0.2プラス胸えぐりモーフ等々という半端体系が、すんなり収まる服っつーのもある意味すごいよなー、と思ったりしつつ。

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なんか普通に男の子に見えてきた。いやいやいや。

それだけではアレなので、前のエントリの最後に載ってたやっつけサンドを梱包。

ダウンロードはこちら。

出来は本気でやっつけなので、くれぐれもアップで映したりしないように。ちなみにレンダ時にはディスプレイスメント使用のチェックをオンにしてやってください。



新年とFuture Reference Exhibition

2009年01月01日(Thu)

明けましておめでとうございます。
今後ともご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

などという新年の挨拶をするのももう四度目で(以下略)。とりあえず今年は自分のやりたいことを優先する一年にしたいと思う。

それはさておき。

枡久田マスクさんとVOLTさんの合同企画展、Future Reference展に参加させて頂きました。

FREbannar

本日2009年1月1日より開催されております。(バナークリックで別窓が開きます)

和名・未来への手引き展。絵を展示するだけではなく、その絵を参加者全員で批評し合い、討論内容を一般公開するという一風変わった展覧会。別名ダメ出し展(笑)。ま、悪いところや気になるところはキチンと指摘しよう、本当にいいと思うところを褒めようという、ある意味至極健全なことをちょっと改まってやってみようかという試みです。でもって、観てもらう人に色んな意味での「こういうカタチもアリですよ」ということを発信できればいいな、という思惑も込めつつ。

まあ、チャットログは長文だし、暇な時にでも覗いて頂ければと思います。そいでもって「Poserで絵を作る」という同じ趣味を楽しんでいる者同士の、「お前ら朝まで何やってんだよ(笑)」的な空気がちょっとでも伝わればいいかなと思います。

また、枡久田マスクさん、VOLTさんのご両名、そして電撃覆面チャットの皆さんには、お声をかけて頂いたことにまず感謝を。こういう興味深い試みに参加できたことは、とても光栄です。

でもって、自分の絵については。

とりあえずこういう趣向の展なので、テーマは特に設けず「自分らしい絵」が求められることになったわけで。自分の原点回帰ならAさんファンタジーなんだけど、今の自分、という点ではやっぱりKOD'sのプロモイメージを作るのが一番だろう、と判断した。

いや決して、法衣や鎖帷子とか作り直す時間が取れなかったからとかそういうことは……(あっ)

というわけで、一昨年の夏からずっと頭の中に持ち続けていたイメージ。数年後売れ出したKOD'sのツアー中の様子を撮ったPVで、潅木混じりの荒野を赤いオープンカーで走る4人に、時々モノクロのカットが断片的に入るというもの。それを一枚の絵に収めてみた、という感じ。単純に手間暇がかかりそうだったのと、アイテム的な制約からなかなか取り掛かれなかったもので、作るなら今しかないという気持ちがいよいよ高まってきたというか。

まあ、ダメ出ししにくそうな絵にしてやれ、みたいな気持ちもわりとあったりなかったり(笑)。

4人乗りのオープンカーをどこかから拾ってきたのが2007年の9月。マテリアルの調整が終わってフィギュアを乗せたあたりで「なんだかぎゅうぎゅうだなぁ」で保留になって以来、完成まで1年以上掛かってしまった。でもお陰で脳内イメージ再現率の非常に高い一枚になったと思う。モノクロ加工でもっと勉強の必要な部分が明確になったのも収穫。

討論チャットでは、自分自身で誤魔化しだったり妥協だったり放置だったりな点はほとんど指摘されたし、自分が普段意識してなくて「ああそうか」と気付かされるところもあった。複数の信頼できる目に晒されるということは、本当に得難い経験だと思う。

あとしみじみと再確認したのは、自分が気になったり不自然だと感じるところは「直して当然」だし、工夫を凝らそうが自作しようが、手間暇かけて「頑張った」なんてものは観る側にとってはどうでもいいことで、別段これといって褒められるべきことでもない、ということだ。

いつだって100%自分の力を振り絞って、ようやく人に観てもらえるだけのスタートラインに立てる。そこに立つ怖さを感じ、叩き出した結果を噛みしめて、ようやく次に進むことができる。そんな風に感じた。

090101

締め切り前々日に資料(つーかマクド)を買ってきた突貫リブサンド(わりと活躍)。





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Kyotaro

確定名:Kyotaro
ネタを探しているらしい。

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