ライトカメラ。 / 1996年08月27日

ライトカメラはライトと同じ位置に存在し、ライトと同じ方向に向けられたカメラだ。
各ライトに一つずつ存在し、ペアレント設定ではライトのチャイルドに設定されている。
Poserを始めたばかりの頃、カメラの変更で視点を切り替えられることを確認し、
「ふーん」とそれきりライトカメラは使っていない……という方もいるかもしれない。
だがこのライトカメラ、ライティングには意外と役立つばかりか、
かなり重要な役割を果たしているのである。

ライトカメラを選択すると、遠近法が狂ったような、妙に平面的な視点に切り替わる。
それは選択したカメラのライトが無限光だからだ。
以前説明したように、無限光はどこまでも平行に進む。したがって視線も平行投影法になる。
平行投影法ではどれだけ遠くを眺めても距離が離れない。
ところがライトをスポットに切り替えると、視線はいつものような遠近感を取り戻す。
スポットライトの光は遠くへ行くほど互いに離れるので、見た目の距離は逆に縮まるのだ。

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まあこれは一般常識の話。

ライトカメラはライトのチャイルドなので、単独で位置や向きを変えることはできない。
動かす時はライトごと動かす。
カメラをライトカメラに、パラメータパレットを対応したライトに切り替えてみよう。
そしてライトの向き、つまりX軸回転とY軸回転をグリグリと動かせば、
同時にライトカメラの視点も動く。スポットライトなら位置も動かせる。
ポイントライトも動かせるが、いまいち不毛なのでやめておこう(笑)

さて、このカメラがどう役に立つのか。もちろんライティングに使うのである。

ライトカメラから眺めたとき、障害物で遮られて見えない部分がある。
その部分、当たり前のことだが影有りでレンダリングすれば影になる。
逆に言えばライトカメラから見える部分には光が当たるのである。
例えば大きな身振りのポーズを付けた時、いざレンダしてみると腕や小道具の影が
肝心の顔に落ちてしまい、やり直しをする羽目になった……というようなことはないだろうか。
ライトカメラを使えば、ライトを少しずつ動かしてテストレンダを繰り返す必要はない。
主要な部分(この場合は顔)が隠れないようにライトを動かせば、最小限の調整で済むのである。

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人物を窓際に立たせて外の光を当てたいというような時も、ライトカメラから見て
窓枠の中に人物が見えるようにライトの角度や立ち位置を調整すればいい。
逆に影を効果的な位置に落とすように、狙いを定めることもできる。

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また、ライトカメラはスポットライトの調整にも便利だ。
スポットライトの光は中央から同心円状に減衰するので、一番光を当てたい部分とライトの中心軸を
合わせなければならないが、ライトカメラから見ればウィンドウの中心に合わせるだけで済む。
最初に無限光の状態でライトの向きだけ決めておき、スポットに変更して位置調整をすると楽。
こまめなカメラ変更が使い勝手を向上させるだろう。

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もっとも、これだけならライトカメラは「あれば便利」という機能に過ぎない。
ライトカメラの一番肝心な機能は別のところにあるのだ。
というわけで、次回からシャドウマップの原理についてまとめていこうと思う。
Tipsお役立ち度は低下する見込み。

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ライティングミニTips。 / 1996年08月23日

そのいち。

ライトにテクスチャが貼れることをご存知だろうか。
やり方は簡単だ。マテリアルルームでライトを選択して、カラーにイメージマップを接続する。
するとあら不思議、あっという間にステンドグラスのできあがり。

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ライトはスポットライトを使うのがいい。というのは
無限光やポイントライトだと投影されるイメージのサイズを制御できないからだ。

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いや、本当は方法があるのかもしれない。方法が分かった方は是非教えて頂きたい。

水着展に出品した作品では、水面からの照り返し用に無限光に3Dテクスチャを貼っている。
本邦初公開。夏も終わりに近付いてから公開するあたりがいやらしい(笑)。

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影無しライトなのは、プールサイドから離れた位置のフィギュアや後方の列柱部分の底面に、
なるべく真下に近い角度からから照射する必要があったため。
他への影響が軽微なのを確認したら、あっさりオフにして負荷低減。この辺は使い分け。
ノードは単純に3Dテクスチャの斑点をゲインを上げてから反転している。
ちなみに3Dテクスチャなら無限光でも大きさをパラメータで指定できる。

この手の柄付きライトは、水中のコースティクスやバリライトなどにも使えるだろう。
色々使い道はあると思うので試してほしい。

そのに。

ライトノードでは通常のカラーの他に、拡散色と鏡面色を別々に設定できる。
なので拡散や鏡面をそれぞれ黒(0,0,0)にすることで、いくら照射してもハイライトが
出ないライトや、逆にハイライトだけが現れるライトなどを作ることができる。
ハイライトが出ない柔らかい光は人の肌を照らすのに使えるかもしれない。
また、ハイライトだけを描画するライトは、ピンポイントに瞳の輝きを増量する
スポットライトなどを作ることができるだろう(レタッチした方が早いとは思うが……)。

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また拡散や鏡面には、カラーと同様イメージテクスチャを貼ることもできる。
とすればハイライトにだけ模様が浮かび上がるライトなども作れるわけだ。
オブジェクトのPoserサーフェイスノードに設定しても同様の効果はもちろん得られるが、
オブジェクトに直接設定するのとの違いは、複数のオブジェクトに対して
一括で影響を与えられること、他のライトを当てた時には影響がないという点だ。

……まあ、ひょっとしたら何か使い道があるかもしれない、という程度で。

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三点照明・実践編。 / 1996年08月20日

またの名を当たって砕けろ編。ということで実際にやってみよう。
くどいようだが、これは自分なりのやり方(の一つ)であって、決してこれが正解とか
いうわけではない。もっと効果的なやり方もあるだろうし、その辺は各自自分なりのやり方を
見つけていってもらいたい。

最初にポーズとカメラアングルを決める。今回はバストアップの簡単なポートレートにする。
で、まずはライト1つを残して、特性パレットで2つのライトをオフにしてしまおう。
他のライトを消すのは、まあ効果をわかりやすくするためだ。
で、特に狙いが無ければキーライトの色をとりあえず白にする。強度は100%でいいだろう。
そしてプレビューウィンドウを見ながらライトの方向を調整する。
ライトコントロールでも、スポットの回で説明したようなパラメータダイヤルでの調整でもOK。

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で、これで良しとライトの方向が決まったら、テストレンダをしてみよう。
レンダ品質はなんでも構わないが、影だけは描画するようにする。
実際に影が落ちると、プレビューウィンドウとは随分印象が変わるだろう。
重要視するのは、この段階で既に「絵としてサマになっているか」どうかである。
見せたいものにちゃんとライトが当たっているか、雰囲気をぶち壊しにする位置に
影が落ちてないか、などを確認して、納得いくまで調整とテストレンダを繰り返す。

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これは環境の差があるので一概には言えないが、できるだけテストレンダはした方がいい。
「何を確認したいか」によってこまめに設定を変えれば、それほど時間はかからない(と思う)。
その意味でレンダラはシャドウマップの計算が早く設定に融通が利くFireflyの方がお勧め……
というか自分の環境では正直P4互換レンダよりFireflyのが体感的に早い。
とりあえずライティングテストの時はシェーディングレート2以上サンプリング1、
重要でないフィギュアの非表示などでパフォーマンスを上げる。
手動設定がわからなければ拙宅Tips「レンダリング設定について」を参照されたし(宣伝)。

キーライトが決まったら、次に被写体のエッジが立つようにバックライトを決める。
オフにしたライトの一つをオンにして、これまた理由がなければ色を白にしてしまう。
バックライトを調整するときは、1つ目のライトは点けっぱなしにしたほうがいい。
単独ならハッキリしていても、他のライトを点けると溶け込んでしまうことがあるからだ。
これも実際にテストレンダして、納得いくまで調整する。

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最後にフィルライトを決める。2つのライトでのレンダリング結果を見て、
顔の陰側など暗すぎると思われるところに明るさを足すつもりでライトを当てる。
全体的に光が回る角度が決まったら、今度は明るさを調整していこう。
これはキーライトとの兼ね合いで決める。この2つのライトは似た方向からの照射のため、
重なる部分の光が加算されて色飛びしてしまいやすいからだ(たし算とかけ算の回を参照)。
レンダリングしてみて、色飛びしないようにフィルライトの明るさを半分ぐらいにまで落とす。
逆にフィルライトを強めにするなら、キーライトを若干落とす……という具合。
ついでにバックライトの明るさも一応調整する。悪目立ちしない程度ならそれでいい。
だいたいこんな感じで完成。後は好みやこだわりで部分補正のライトなどを当てたりもする。

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さて、Poserで作るシーンはポートレートばかりとは限らない。背景がある場合はどうだろう。
その場合も基本的には三点照明で、まず何が光源になっているかを考えればいい。

例えばダークブラウン系の高級家具が置かれた、暗い室内にいるとする。
キーライトは窓の外から入ってくる光、バックライトは室内後方に置かれたランプの明かりとする。
そしてフィルライトで環境光を足す。暗い家具が多いので明るさは強くなく、やや茶系。
モダンな白っぽい部屋にいるのなら、キーライトはそのままに、
バックライトは強めの白、フィルライトも若干強め、思い切って寒色系の色を混ぜてみるとか。

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(色味と強さだけを変更した例。右の例は左サイドの髪に奥からスポットライトを当てている)

実際のプロップの配置などにそれほど固執する必要はない。
そのシーンがどういう状況で、どの方向からどんな光が差していたら自然かを想像し、
そしてその光が、それぞれキーライト、バックライト、フィルライトのうち
どの役割に当て嵌められるかを考えるようにするといい。

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さて、ライトの影の濃さをどのように扱えばよいか、迷われる方も多いだろう。
そもそも影有りレンダリングは使わない、という方もいるかもしれない。
影有りレンダを使うかどうかについては、これはもう各個人の画風に合わせるべきだと思う。
超リアル路線からそれなりリアル路線、絵画調やトゥーン調の非リアル路線、それぞれにふさわしい
スタイルがあるだろうし、マシンパワー的に影の描画が困難な方もいるかもしれない。
だがもし、あなたが特にハードウェアの制限を受けるわけでなく、また特にこだわりもなく、
もう少しリアルな方向で頑張ってみたいと考えているなら、
迷わず影は使うようにした方がいいと思う。ついでに影の濃度は1.0(100%)が大原則だ。

100%の影が黒過ぎると思うなら、まずフィルライトがうまく当たっているか確認しよう。
現実の影が真っ暗でないのは、周囲からの照り返しなど間接反射光を受けているからだ。
物体が受けた光の何割かを透過しているからでは断じてない。
ということは、影の濃度を下げるより先に、どうにかして光を当てることを考えるべきなのだ。
影の濃度を下げると、影が落ちるべきところまで光が入ってしまう。

とはいうものの、必ず影は100%落とさなければならないとは限らない。
障害物が多くてフィルライトがうまく効かない時は、フィルライトの影を下げて環境光成分が
行き渡るようにしてみる。シャドウマップのサイズを落として影を柔らかくするのも有効だ。
そして他のライトの影の濃度はなるべく下げないようにする。

まあこの辺は、作りたい絵のイメージによって臨機応変に対処してもらえればいいと思う。
ちなみに自分はキーライトの影を下げることはライティング失敗宣言だと思っている。
あくまで主観入った個人的制約に過ぎないけれども。

次は軽くライトのミニTips。

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三点照明・概要編。 / 1996年08月18日

無限光、スポット、ポイントと続いて次は拡散IBL……と進めたいところだが、
拡散IBLライトの説明は少し後回しにする。このライトは他のライトとは根本的に
原理が異なるので、ライティング手法そのものが変わってしまうからだ。
というわけで今回は、Poserでのスタンダードなライティング手法について。
といっても、自分は今まで撮影現場や舞台といった照明技術に携わったことはない。
また他人様に偉そうに説明できるほどライティングに習熟しているわけでもない。
むしろ失敗しないコツがあるならこっそり教えてもらいたいぐらいである(笑)
なので以降の記事は、基本的な考え方の紹介ということで捉えて頂きたい。
ライティングに関する知識は過去あちこちで説明されていることでもあるし、
カメラや舞台に関する書籍などが参考になると思う。

さて、前置きが長くなったが。

Poserはデフォルトの状態でライトを三つ用意している。この3つという数は決して
適当に決められたものではなく、照明業界では基本&古典的な三点照明という考えに基づいている。
三点照明ではその名の通り3つのライトを使用するが、ただ闇雲に当てればいいというわけではない。
3つのライトはそれぞれ、名称と役割を持っている。

・キーライト
・バックライト
・フィルライト

キーライトは被写体を一番強く照らし、シーンを決定づける一番重要なライトだ。
メインライトと言ってもいい。このライトの当て方次第でライティングの成否はほぼ決まる。
当て方に特に決まりはないが、絵画的には斜め上前方から照射することが多い。

バックライトは被写体の後ろからカメラに向けて配置し、被写体の輪郭を背景から浮き出たせる。
3DCGではマテリアルを工夫しないかぎり、真後ろからの光の回り込みを描画するのは困難なため
被写体の後方、キーライトの正反対の方向に置くのがいいと言われている。
その意味ではバックライトというよりはリアライトに近い。

フィルライトはキーライトが照らせなかった暗い部分を、補うように照射するライトだ。
あまりに強過ぎる明暗差などを和らげたり、環境光(シーン全体を満たしている光)として
明るさを調整したり色味を加えたりするのに使用される。

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他にも足元から照らすフットライト、斜め後ろから照らすリアライトなど色々あるが、
基本的に三点照明で使用するのはこれだけだ。
当前のことだが、Poserのライト3つのどれにどのライトを当てはめても特に問題はない。
ライト1はキーライトに使えとか、そういう決まりはないので使いやすいようにすればいい。

ライトは照射する位置の他にも、当て方よって随分と被写体の印象を変える。
キーライトが側面に近い角度から当たっていれば陰影が立体を強調し、
正面に近付くほど平坦な印象を与える。
影がくっきりしていれば硬い印象を与え、ぼんやりしていれば柔らかい印象になる。
他にも、明るい部分と暗い部分の明度差やライトの色味(暖色系・寒色系)などの要素もある。

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様々な要素が絡み合うライティングだが、困難ではあっても決して難解ではないと思う。
なぜならその多くの要素が、人の普遍的な感覚に基づいたものだからだ。
青い光は冷たくて淋しくて不気味な感じ、という文法は大抵の人に通用するだろう。
暗闇で懐中電灯を手にした子供が、高い確率で顔の真下からライトを当てるのは
不気味さを強調するライティング手法を既に身に付けているのである(笑)
まずは自分が気に入った絵や写真が、どんなライティングをしているのか観察してみよう。
懐中電灯を手にした子供のように、Poserのライトで真似をしてみるのも悪くないだろう。

というわけで次は実践編。

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ポイントライト。 / 1996年08月16日

ポイントライトは、Poser6でようやく追加されたライトだ。
無限光を太陽光、スポットライトをそのまま現実のスポットに喩えるなら、
ポイントライトは電球や蝋燭の炎に喩えられるだろう。
ポイントライトはシーン内のある1点から、全方向に向かって等しく照射する。

色と向きを持つ無限光、色と向きの他に位置と照射範囲を持つスポットライトと来たが、
ポイントライトは色と位置の情報、そして照射範囲のうち到達距離の情報を持っている。
全方位を照らすので、向きや角度に関するパラメータはない。
ライトコントロールではポイントライトも向きを調節できるようになっているが、
他のライトに戻したりしない限り、シーン内では特に影響がない。
目立たない背面にでもやってしまうのがいいだろう。

ポイントライトは原理(いつか説明する予定)的に、影の奥行きマップを使用できない。
必然的に影を落とすためにはレイトレース影を使用しなければならないわけで、
3DCGにとっては標準的なライトであるにも関わらず、Poserで長らく使用できなかったのは
レイトレースの実装自体が遅れたためだろうと思われる。多分。

レイトレース影しか使用できないという制約の為か、
ポイントライトが使用されている絵は他のライトに比べてあまり見かけない。
またポイントライトを使用する機会というのも実のところ限られている。
何故ならポイントライトが必要になるのは主に光源自体が画面内に入っている場合で、
そうでなければスポットライトでもそれなりに代用できるからである。

ポイントライトの照射範囲は、少々イレギュラーな方法で計算される。
特に距離終点が初期設定の0になっている場合はそれが顕著だ。
あまり詳しく書けない(というか検証しきれていない)ので恐縮だが、
距離終点が0の場合、Poserは各オブジェクト毎に明るさが1から0まで減衰するような描画をする。
したがって「オブジェクトが遠ざかるほど明るくなる」というトンデモ現象が起こってしまうのだ。
ポイントライトを使用する場合、少なくとも距離終点だけは適切な数字を入れておこう。

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実際には、光の明るさというものは距離の二乗に反比例する。
つまり距離が2倍になると明るさは1/4、3倍なら1/9というように急激に弱まるのだ。
(図は遠近法が効いているのでイマイチ説得力がないが、その辺は気にしない)

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他のソフトで二次減衰という言葉を聞いた方もいるだろう。
Poserでは二次減衰光を扱うことはできないが、そのかわり(これまたイレギュラーなことに)
距離開始点というパラメータで、光の減衰が始まる距離を指定することができる。
なので、ポイントライトの明るさを調整するときは、最初に距離終点で光がギリギリ届く範囲を
指定し、距離開始点で近景の明るさをコントロールするように調整するといいだろう。

机上の空論臭いな……(爆)

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スポットライト。 / 1996年08月14日

遥か彼方から平行にまんべんなく照射する無限光と異なり、
シーン内の特定の位置から、特定の方向に向かって照射するライトがスポットライトだ。
その名の通り、現実のスポットライトを想像してもらえれば一番手っ取り早い。
誰もが学校の講堂や舞台、または撮影現場などでお目にかかったことがあると思う。
Poserのスポットライトもちょうどそんな形をしているし、性質もよく似ている。

スポットライトを使うには、今シーン内にあるライトのどれかを選択して
特性パレットで「スポット」に変更するか、ライトコントロールで「ライト追加」をクリックする。
新たに追加されたライトは最初からスポットライトになっているので、変更する手間が省略できる。

スポットライトは無限光と同様、向きと明るさ(色)のパラメータを持ち、
さらに自分自身の位置と照射範囲の情報を持っている。
無限光をスポットに変更すると、突然シーンが真っ暗になって面食らった人もいるだろう。
それまで無限光ライトとしてシーン全体を照らしていたのが
いきなり位置情報を与えられて、大抵の場合あらぬところに出現するからだ。
スポットライトの調整には、向きだけでなくライト自身の位置も重要になる。

スポットライトの位置調整はパラメータダイヤルで行うのがいいと思う。
ワイヤーフレーム(照明付き)以上のドキュメントスタイルなら、
ライトが照らしている範囲を視覚的に確認することができる。
(ホントはもう少しだけ効率のいい調整方法があるけど、後の機会にまとめてやろうと思う)
また、これは無限光の場合も同じだが、ライトの向きの調整が煩わしくなったら
ライトコントロールではなく、パラメータダイヤルでの調整に切り替えてしまうのも手だ。
パラメータダイアルでは、X軸/Y軸/Z軸それぞれの回転角度を数字で指定できる。
まずは最初にZ軸回転を0にしてしまおう。そうすれば残るはX軸回転とY軸回転だけだ。
X軸=緯度、Y軸=経度だと思えば、案外直感的に操作できるのではないだろうか。
ちなみにライトコントロールを触るとすぐにZ軸回転に値が入るので、
一度パラメータパレットでの調整に切り替えたら、ライトコントロールは触らないようにしよう。

さて、スポットライトの持つ位置情報と照射範囲の情報のうち、
位置情報の項目は分かりやすいが、照射範囲の項目は(特に名前が)大変分かりにくい。
図で説明するとこんな感じだ。

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距離開始点は光の減衰が始まる距離のことで、距離終点は光が完全に届かなくなる距離のこと。
また開始角度とは光の輪が暗くなり始める角度のことで、終了角度が光の輪の外側になる。
初期設定では、距離終点は0になっている。これはつまり、
距離によってライトの明かりが減衰せず、どこまでも届くということだ。
角度の単位はもちろん度だが、距離の単位は自分の環境設定による。

無限光とスポットライトの一番の違いは、スポットライトは照射範囲を限定できるということだ。
絵のメインになる部分だけを照らして際立たせたり、
明るさの足りない部分を部分的に照らしたりといった使い方ができる。
また、スポットライトは無限光と違って自分自身の位置を持っている。
ということは、その光は光源から放射状に進むということだ。当然影も放射状に広がっていく。
その性質を押さえれば、無限光ライトとは一味違ったライティングができるだろう。
だろう、というだけで、確実にできるという保証はどこにもない(笑)。

次は多分あっさり目にポイントライト。

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Summer Divide / 1996年08月12日

今日はライティングのまとめはお休みして、ネタというか展覧会の弁解。
いやもう相変わらずの野郎画でごめんなさい。
男性諸氏には顰蹙モノの偏った思想でごめんなさい。
しかも暴力的表現だし。微妙に海外への投稿なんかは躊躇われたりするし(笑)
今回の内容はあくまで絵としての表現であって、
Kyotaro自身の思想ではありませんのでそこのところどうかおひとつ(低頭)

えー、というわけで。
この構図が浮かんだ時に最初に思ったこと。

「いや水しぶきとか無理だから」

……人間って正直だなぁ(爆)

まぁその辺は後でなんとかしよう、ということでシーン作りから始める。
M3水着もV3水着も持っていない(というか探す気もない)のでPoser標準フィギュア。
ローレゾ版でポーズとカメラアングルを決め、基本小道具を並べて背景のアタリをとる。
背景セットはShadeのPoserFusionで基本小道具のアタリを読み込んで作成。
この時点でレンダをPoserで行うことに決める。
さらにテクスチャは使用せず3Dテクスチャのみで行くことにし、UVを貼らずに書き出す。
背景セットを読み込みじぇーむずをAさんに差し替え、全てのマテリアルを見直す。
じぇしーさんのテクスチャは標準のものをマテリアルルームで色調変更している。

ライトはIBL1灯、無限光2灯。無限光の一つは水面からの照り返し用。
一人ずつ部分レンダで合成していくのは最近の自分流スタンダード。
その後手前の哀れなチンピラ(by Irydaさん)とプールサイドを残して全て削除し、
水面と飛沫の一部(DC)をそれぞれフレネル設定でレンダリング。
後ろと左端の人物も別々にレンダした。

水しぶきは結局Shadeで作成した。
Pro版ユーザなので、ネイティブメタレンダラーという機能が使用できる。
これと同じくPro機能のForcedBallで飛び散る水滴を少しずつ作っていこうとしたのだが、
ForcedBallの使い方がよく分からなくなって、結局スクリプトのランダム作成を使用。
レンダリング時には先程の仮合成した絵を背景に使用して写り込ませている。

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これが仮合成した画像1/4サイズ。
水しぶきは無い方が良い感じかもしれない(自爆)。まあ勢い重視で。

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ナンパはさせる、ケンカは売らせるがモットーです。みたいな。
根本的にAさん悪だから。最近いい人化フラグが立ちまくってるけど。

反省点は挙げればキリがない。あんまりキリがないので自分の胸の内に留めておく(笑)
とりあえず水しぶきはもっと丁寧に作らないと及第点には届きそうにない。
まあ付け焼き刃ではどうにもならないことが分かっただけでも収穫かな。
新しいことに挑戦できたし。

というわけで次はスポットライトのまとめになると思う。

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たし算とかけ算 / 1996年08月10日

スポットライトの前に、念のためもう一歩基本に立ち戻る。

ライトというのはもちろん光なので、その色には光の三原色が適用される。
光の三原色というのは色を赤・緑・青の三色の組み合わせでできているとする考え方だ。
赤と緑で黄色、緑と青でシアン、青と赤でマゼンダになり、三色全部合わせると白になる。
足し合わされて明るくなるので、これを加色混法という。
それに対し、赤・青・黄色の三色の組み合わせでできているとする考え方が色の三原色である。
全てを混ぜ合わせると黒になるので、これを減色混法という。

ここに一つの嘘がある。

色の三原色は、本当は赤・青・黄色ではなく、マゼンダ・シアン・黄色の三色だ。
マゼンダとシアンを混ぜると青になり、シアンと黄色で緑、黄色とマゼンダで赤になる。
小学校で青と黄色の絵の具を混ぜれば緑になる、と教えられた方も多いだろうが、
正確にはシアンと黄色だったのである。なぜ赤・青・黄と教えるのかというと、
たぶんマゼンダとかシアンという中途半端な色が子供には難しいからだろう。
(あと絵の具の混色には含有成分とかいろんな要素が絡むし)

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そんなわけで、光の三原色はパソコン上で色を扱うには基本的な考え方だ。
パソコン上で表現できるあらゆる色は、RedとGreenとBlueの明るさの組み合わせで表現される。
明るさは各色8ビット、0〜255までの256段階で表現できるので、合計16,777,216色。
これが現在のコンピュータでの一応のフルカラーだ。現実に比べるととても少ない。
というわけでこれから色を表現する時は、RGB(255,255,255)という表記を使うことにする。
今の書き方ならRed255、Green255、Blueが255で白という具合だ(これが言いたかった)。
Poserのライトは赤・緑・青を0〜1までの値で設定するので、その辺は読み替えてもらいたい。

話を元に戻して、ライトは光の三原色を使う。
加色混法なので、複数のライトを使用する場合、その結果は足し合わされる。
赤いライト(255,0,0)と緑のライト(0,255,0)を足すと、黄色(255,255,0)になる。
Photoshopに慣れている人なら、レイヤーをスクリーンで
重ねるようなものだというと分かりやすいかもしれない。
実際、それぞれのライトごとのレンダ結果を、画像処理ソフトで重ねてみても結果は変わらない。

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例えば白(255,255,255)に白(255,255,255)を足すと(512,512,512)どうなるだろう?
Poserでも他のソフトでも、計算上は最大値を超えてもちゃんと計算してくれる。
ただそのレンダリング結果はもちろん16,777,216色でしか表せないわけで、
(255,255,255)だろうと(512,512,512)だろうと白(255,255,255)として保存される。
結果、露光が強過ぎて飽和したような絵になるだけのことだ。

さて、Poserで考えなければならないのは加色混法だけではない。
Poser上のオブジェクトはもちろん光ではないので、色の三原色が使われる。
先程の例で使用したオブジェクトの色は白だったが、これが色つきの場合はどうなるか。

そもそも物体が「赤い」ということはどういうことだろう?
赤いということは、その物体が赤い光を反射しているということだ。
逆に言えば、青い光と緑の光は吸収しているのである。
黄色(255,255,0)なら、青い光を吸収し、赤と緑の光を反射している。
黄色とマゼンダ(255,0,255)を混ぜると、それぞれが青い光と緑の光を吸収するので
赤い光だけ(255,0,0)を反射するようになる。これが減色混法である。
これはライトとオブジェクトの色の関係にも当てはまる。
マゼンダ(255,0,255)の物体にシアン(0,255,255)のライトを当てると青(0,0,255)く見え、
灰色(127,127,127)の物体に黄色(255,255,0)い光を当てると暗い黄色(127,127,0)に見える。

ここで、各色の値を見ていくと、減色混法がかけ算になっていることがわかるだろう。
もちろん0〜255を0〜1として、127なら0.5と考えるのだ。
こうすればその物体の色がライトによって何色に見えるかが、物体とライトの乗算で判断できる。

重要なのは、赤い物体にいくら青や緑の光を当てても、赤い色には見えないということだ。
反射できる光の成分が存在しないので当然である。
赤い薔薇をムードたっぷりにブルーライトで照らしても、真っ黒にしかならない。
その色がちゃんとその色として見えるためには、その色の成分を含んだライトを
当ててやらなければいけないのだ。


う〜ん、文章長いなー。

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無限光ライト。 / 1996年08月08日

まあ思いついたことなので、さっさと書いてみることにする。

最初に取り上げるのは3DCGのライトの中でも基本中の基本、無限光だ。
他の3DCGソフトでは平行光源とかディレクショナルライトとか呼ばれていたりするが、同じものだ。

光はまっすぐに進む性質を持っているため、
光源が近くにあれば場所によって光の当たる角度が異なる。
その角度は光源が遠ざかれば遠ざかるほど平行に近付いていくので、
例えば地球と太陽の距離ぐらい光源が充分に離れていれば、
光は平行に進み、地表にまんべんなく降り注ぐようになる。

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このように、光源が無限に遠い場所に存在すると仮定して、
どの地点にも同じ方向から光が当たるというライトが無限光である。

何故こんな現実にはありえない無限光なんてものが3DCGでは基本なのか。
その理由は明快だ。
物体表面(と光源と)の角度だけで、物体表面の明るさを決定できるからである。
光源との距離も光源の大きさや向きも関係ない。影のことは今は考えない。
考えるのは物体のマテリアル(表面材質)とライトの色だけである。

実際に物体の表面がどんな明るさになるか(計算結果)は、
レンダラやシェーダによって色々計算式とかその辺の算出方法が異なる。
同じマテリアルなのにP4互換レンダラとFireflyレンダラの結果に違いが出るのはそのためだ。
同じレンダラでも、マテリアルに鏡面色や代替拡散や皮膚・ブリンなどといった
様々なシェーダ類が適用されていれば当然結果は異なる。
そしてそれぞれの結果にライトの色を乗算することで最終的な値(色)が求まる。

物体表面の角度だけで明るさが決まるということ、
無限光(とその他のライト)で気をつけなければならないのは、まさにこの点だ。
白い板に白いライトを当てたとしても、斜めから当たっていたら灰色にしかならないのである。
物体表面の色を100%出すためには、光源を垂直に当てなければならない。
当たり前のことだが、意外に見落とされがちだ。
人体のような曲面が多い物体なら気にならないが、床や背景の壁など
平面で構成されるものはライトの当たる方向で違いが顕著になる。
床に落ちた影が真っ暗で……というときは、影の濃度を落とす前に、まず
その影を作り出したライト以外に床を照らしているライトが存在するかを見直してみよう。
補助ライトを使っていても、水平に近い角度だとあまり反映されないので要注意。

次はスポットライト。

■頂いたコメント■

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久し振りに。 / 1996年08月06日

いつまでもライブ画が最新というのもアレなので、ギャラリーを更新。
最近、特にIBLを使わないで大きな絵を撮る時は、
部分レンダやパーツごとのレンダリングを合成していくことが多い。
というか、さすがに一発レンダで自分の望む品質でのレンダは完走できない。
必然的にレンダ枚数は増加していくわけで、生レンダ画像といえるものがなかったりする。
そんなわけでこれは部分撮りしたものを合成+修正後、補正を入れる前の1/4サイズ。

109-1

レイヤー6層アルファチャンネル7枚。この時点でも随分レタッチしてあるのだが、
それでも完成画像と見比べてみると色々変わっている。

109-2

ついでにテストレンダ中の別アングルからのショット。
ライティングは白色の無限遠2灯に黄色いスポットライト1灯の3灯になる。
アングルを変更すると場合によっては削除した背景小道具を読み込み直さないといけないので、
最初に考えていた角度からカメラを大幅に変更することはあまりない。

ポストワーク関係のTipsというか、
自分がいかに狡辛く誤魔化ているかをちょっとずつまとめて載せていきたいなと思ったが、
やってることの半分ぐらいは影に関することで、それを説明しようとしたら
まず影付けのことから説明したほうがいいような気がしてきた。
それをいうならシャドウマップ(影の奥行きマップ)の仕組みから、
いやそれならまずカメラとライトの説明から入った方が……と考え出すとキリがない。
本当に実用性の高いTipsや即効性のある技なんかは既に誰かがやってるわけで、
自分に役立つところがあるとすれば、理屈の根っこから説明できるということぐらいなわけで。

仕方ないので、ものすごく当たり前なところから少しずつまとめていこうかなと考えている。
もちろん最後まで辿り着く保証はどこにもない(笑)
したがってネタ比率は少なめになると思う。まあ、別のところでやるだけだけど。

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