ポストワーク前提。 / 2007年12月15日

Forum3Dの「お題でレンダ」で、前回ライティングで夕暮れ時を再現するというお題を出させてもらった。「ライティングで」という点を汲みとって、色々試行錯誤してもらえたなら良いと思う。
が、実は自分、色つきライトを使うようなお題を自分から出しておいて、「色味を決めるのはポストワーク」を信条にしていたりするのだった(笑)。

どだい、8bit・フルカラーに収められてしまうレンダラで自然なライティングを実現しようとする方が無謀である。コントラストの高い絵を作りたいからといって、ライティングの段階で極端にコントラストを付けたりはしないのだ。無理して色飛びを発生させるぐらいなら、レンダリングの段階では階調や色相をキッチリ撮っておいて、後からイメージ通りに仕上げれば良いんである。

そんなわけでお題に出した絵は生レンダ(ただし細かいところはレタッチ済み)だけども、そこから「思った通りの夕暮れ」状態まで色調補正してみる。

元絵はこんな感じ。

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やってること自体は昨年のライティングTipsを書いた頃から変わらない。ライトは青っぽい色を乗算した拡散IBLと黄色っぽい無限光の2灯である。変わったことと言えば、無限光の色味を強調するために、強度を120%にしてるぐらいかな。
一応意識したのは拡散IBLの強度。あまり強くしすぎると全体が白っぽく浮いてしまって、陽の当たっている部分との明暗差が失われてしまう。それに、人間の目には補正機能がついているから、実際には暗いところもそれなりに明るく補正して見ているはずなのだ(と、強引に解釈)。

というわけで、調整レイヤーのトーンカーブで補正してる感じにトーンを上げる。トーンカーブが無いならレベル補正で代用。

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色味がきついような気がするので、調整レイヤーの色相・彩度で「色彩の統一」にチェックを入れてセピアな感じにする。以前「微妙なダブルトーン」で紹介した方法だ。

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で、レイヤーの塗り(レイヤー効果を使わないので不透明度でも可)を下げていく。

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調整してる内になんとなくノスタルジックな雰囲気にしてみたくなった(適当)ので、色相・彩度レイヤーの塗りをやや強めにしている。

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ついでに元絵の上に数ピクセルぼかしたレイヤーを挟んで、紗のかかった感じにする。何かの回想シーン(笑)に出てきそうな、のすたるじーな感じが出ているかなー、と……。

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もうちょっと赤い夕日を強調したい場合はどうすればいいだろう。
色相・彩度レイヤーで色彩を統一してみると、当然ながら下のレイヤーの色味は失われてしまう。レイヤーの不透明度を落とせば色味を保持できるけど、重ねたオレンジ色まで弱くなってしまう。

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そういう場合、自分はレンズフィルタを使っている。レンズフィルタがなければベタ塗りしたレイヤーをオーバーレイで重ねればいい。全体的にフィルタがかかった感じになる。レンズフィルタでは輝度を保持するオプションが使えるが、オーバーレイを使う場合は重ねる色の輝度によって全体のトーンも変わってしまうので注意。

そんなわけでオレンジ色……というか肌色を重ねてみたところ。

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ちょっと色味がきついというか、階調が飛んでるような気がするので、下に色相・彩度レイヤーを置いて元絵の彩度を落としてみる。

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すると少し柔らかくなって、より全体的に夕焼け色に染まった感じになっている

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……かな(笑)。

フォトレタッチ関係はイチCGソフトのテクニックに比べればかなり一般的で先達も多く、情報量も豊かである。自分がアレコレ試行錯誤してることも、とっくに誰かが整理して形(出版物とか)にしていることがほとんどだ。だもんでこまめに情報収集してネタを集めたり、一つずつ実践して身に付けたりの積み重ねが後々効いてくるんではないかと思う。

そう思って、日々レイヤーを捏ね回しているわけだけど……最後はセンスなんだろうなー。

青い春の主張。 / 2007年10月22日

今年はなんとか中華展に一枚だけすべり込み投稿させて頂いて。

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ええっと(爆)

できればKOD'sの中華コスプレみたいな感じにしたかったのだけど、資料不足でもあり、まとめ方が浮かばなかったので、わりと当たり障りないところに落ち着いてしまった。

スケッチ風のエフェクトは、Photoshopを使っていれば特に難しいものではない。
主線は輪郭検出で、彩度を落としたあとにコントラストを調整。輪郭のトレースなどもオススメである。もちろん、気に入らないところは筆を入れていく。

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斜線の部分は、グラフィックペンをかけた元絵に同じ方向の移動ぼかしをかけた。

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あとは適当に、明るい部分に明るいのを足していったり、色相変更したものを乗算したりと臨機応変に。何枚か値を変えたレイヤーをいろいろな合成方法で重ねていくといいと思う。

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最終的にレンズフィルタ等で色調を整えて完成だ。

この手のエフェクトは自分的には極めでもしない限り一発ネタレベルだと思っている。なので、ここで展示会作品に使った以上は封印かな〜、という気がしなくもない。

まあ、たぶんその日の気分で変わると思うけど。

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ちなみにAさんに侍っていた二人は顔も体形もデフォルトだ。あんまり選り好みとかしないらしい。

微妙なダブルトーン / 2007年04月19日

最近、自分ちにしか上げてない絵は、制作過程を取り上げる機会がないことに気がついた。そういえばレタッチ関係のTipsもやりたいなぁ、などと言っておいて、全然そっち方面には触れていなかったわけで。そんなわけで、大したネタではない(というか、その気になって調べればいくらでも出てくる)んだけど、ダブルトーンっぽく仕上げる時のことでも書いてみようと思う。

モノトーン調に仕上げる場合、Photoshopで「彩度を落とす」または「色相・彩度」で彩度を0にし、それで完成としてしまっている方も多いだろう。もちろんそれでも悪くはないのだが、この方法で彩度を0にした場合、のっぺりしてしまって実際のモノクロ写真とは仕上がりがずいぶんかけ離れてしまう。理由は単純で、真っ青も真っ赤も真黄色も50%グレーとして扱われてしまうからだ。なので、よりモノクロ写真っぽく見せかけるためには「彩度を落とす」ではなく、モードをグレースケールモードに一度変換したり、緑系の塗りつぶしレイヤーを描画モード「カラー」で重ねてから彩度を落としたりという方法を使う。ただ、これをやると後で元々のカラー情報が欲しくなったり、臨機応変な補正をかたくなった時に少々不便だったりもするので、今回は元のレイヤーを活かしたまま、各色チャンネルごとに補正をかけていく方法を取ってみる。

ちなみに使用ソフトはPhotoshop CS。恐縮だがElementsで再現可能かどうかは未確認である。

今回作った絵の1/4サイズ。服のはみ出しを2枚の合成で修正し、気になるところをレタッチしたところ。背景のぼかしはPoserの被写界深度で撮ったので、ほぼ生レンダ状態だ。
ライトはいつもの拡散IBL1灯+シャドウマップの無限光1灯。

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これに、ちょっとだけ眩しく見える効果をつけたとこ。

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で、調整レイヤーの「色相・彩度」で、「色彩の統一」にチェックを入れて、彩度を0にする。

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すると、単純にモノクロの画像ができあがる。

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なんだかちょっとメリハリのない感じだ。
そこで、色相・彩度レイヤーの下に、トーンカーブの調整レイヤーを作る。

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で、全体にコントラストを強調するように、ちょっとだけカーブをつける。

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さらにプレビュー表示させながら、各チャンネルをグリグリと動かす。値はちゃんと考えているように見えて、ほとんど行き当たりばったりである(笑)

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結果はこんな感じ。ちょっとだけメリハリがついたところ。

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トーンカーブの機能がない場合も、「レベル補正」を使えば十分だろう。「明るさ・コントラスト」を使うのはお勧めしない。

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上層の色相・彩度レイヤーを非表示にするとこんな感じ。こういう効果も面白いかもしれない。
で、今度はその色相・彩度レイヤーに色を付けていく。

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これもプレビューを見ながら、気に入った色合いを探す。写真っぽくするなら、あんまり彩度を上げないことがコツだろうか。

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色がついたところ。
今回は完全なダブルトーンではなく、元の色がちょっと残っているような感じにしたかったので、色相・彩度レイヤーの塗り(この場合は透明度でも可)を画面を見ながら下げていく。

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すると4つ前の青っぽい画像に近付いていくので、ほどよいところで調節する。

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さらに、今回はカメラで撮ったような暗くつぶれた感じを出したかったので、一番上の階層に新規レイヤーを作成し、丸いグラデーションで全体を塗りつぶす。

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べったり。
中心位置やどれぐらいの範囲にグラデーションをかけるかは、正直言って勘である(笑)。が、下の階層が見えない状態であてずっぽうに描いても分かり辛いので、とりあえず描画モードを「乗算」や「オーバーレイ」に変更して下のレイヤーを透過しながら描くといい。

で、適当に塗りつぶしたら透明度と描画モードを色々変えながら、イメージに近い値を探す。今回はハードミックス20%ぐらい。いろいろやってみるといいと思う。

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仕上げに、被写界深度のノイズが気になったので少しだけ縮小をかけることにする。あと気分的にバランスが悪いような気がしたのでトリミング。

トリミングをする時は、もちろん選択範囲で必要サイズを選択して切り抜けばいいのだが、なかなか一回でココだという場所を狙うのは難しい(自分だけ?)。なので、最上位に塗りつぶしレイヤーを重ね、そのマスクに必要なサイズの矩形を描いて、そのマスクを移動させながら効果的に見える場所を探している。サムネールを作る時も同様にして、面白く見える場所を探している。

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逆に人物を真ん中に寄せた方がよかったかなー、と今更思っても後の祭り(笑)。

切り抜く範囲が決まったら、マスクから選択範囲を取り出して(反転して)「切り抜き」を使い、レイヤーを統合してから「画像解像度…」で目的サイズに圧縮する。
あとはいつものようにサインを入れて完成。いまいち仕上げがしっくり来ない時のために、いつでもやり直せるよう切り抜き前の状態で文字を入れて保存しておいたりもする。

自分はマテリアルやライティングを詰める時は下手なりに理詰めで考えるものの、レタッチをしている時やカメラを決める時などはかなり感覚的である。そして、絵を作る工程の中ではこういうレタッチをごちゃごちゃする作業がかなり楽しい。たぶん写真加工の感覚なんだと思う。

まあ、こんな感じでやってます、ということで。

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