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竹取要素は特になく。

2018年05月20日(Sun)

えー、皆様あけましておめでとうございます。

……。

…………。

……っていう記事を書かなきゃなー、とは思ってたんだ。たぶん一月の末ぐらいまでは。すっかり2D絵ばっかりやってるように見えるけど、まあその通りなんだけど、Poserもそれなりに起動してはいるんだ。レンダ画を作ってないだけで。

それはさておき、第12回和風展が開催されております。現在は投稿期間は終了して、31日までコメント受付期間となっております。

第12回和風展
バナーはroseさん作。

毎年こういう企画を催してくれるというのは、本当にありがたい。投稿期間終了間際にベテラン勢が一斉に駆け込む様子が、風物詩というよりもはや同窓会の様相を呈しているのは置いといて。やっぱり『展』って付くと、襟を正す気になるしね。

そうそう、今回とうとうroseさんの後塵を拝する駆け込み具合になってしまって、クレジットを打つ手が震えるという貴重な体験をさせていただきました。まあ時差猶予が無かったらその辺すっ飛ばして投稿する気だったけどさ。

いや別に、競ってるわけではないし。いやホントに。

あんまり瀬戸際のアレコレを書いても、無計画さやだらしなさを暴露するだけなので、どうかなと思うんだけど。とりあえずShadeを最初に起動したのが締め切り前日の夕方だったことだけは、ここで白状しておこう。

いやー、仕事休みでよかったー(棒)

いやだって、和風展の前にやるやると言ってたスチームパンクの世界に浸っていた(一応参考資料的な書籍を買い求めたりした)ら、見積もりより大幅に時間がかかってGW中は掛かりきりで。GW明けから取り掛かればまだ10日あるさ!とか楽観的に考えていたんだけど、そのGW最終日に「UFOを目撃してテンション高めな宇宙人」を目撃したみたいなカンジになって、これだけは克明に記録しておかなくてはいけない、みたいな使命感に駆られたりして……。

まあそれはさておき。

今回のネタは、去年アイデアだけ書き散らしていた「竹取の白紙委任状」。マグリットのようだというコメントをいただいたけれど、まんまマグリットの「白紙委任状」である。あんまりメジャーな作品ではないみたいだけど「マグリット 白紙委任状」で画像検索したら一発で出てくるので、興味がある方は確認してほしい。あれを森ではなく竹藪でやってみたらどうかな、というわりと安直な絵である。十二単と長い黒髪で、ずるずる引きずって。完全にオマージュなので、マグリット「みたい」と思ってもらえたなら、ある意味成功なのかなーなんて思ったりして。


まず、お安い時にキープしてた竹林アイテムのマテリアルを、Superfly用に設定し直す。ライティングに時間をかけるつもりはなかったから、もうレンダリングは一発撮りで露出さえ調整すれば見られるようになるSuperflyの方がいいや、みたいな。ていうかもうFirefly忘れたし。

で、びっきさんと十二単を呼び出して軽くクロスシミュレーションしてみたんだけど、どうにも手首あたりで干渉してるらしく、ポーズをつけると思うような形にならない。とは言え、さすがにコンフォームでどうこうしようという気にはならない。

ちょっと悩んだ。だってもう前日だ。久々の3Dでそれはいくらなんでも無謀すぎやしないか。

間に合わなかったらその時はその時、みたいな一種の開き直りで、見えるところだけモデリングすると決めたのが前日の夕方。頭身バランス的にA4かな、と思ったのでA4をロードして、まにほにさんのA4-Annyを当て、ざっくりマテリアルなんかも調整したりする。

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結局映らなかったんで、クレジットからは省略しちゃったんだけど。

で、Shadeでガイドを読み込んで適当にDC部分を作る。絵に合わせてモデリングすることのメリットは、汎用性を考えなくて済むこと、これに尽きる。

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完全に着物の形状ではないし、フィット具合も全然イマイチだけど。シミュレーションすればどうにかなるだろう、どうせ背中しか見えない、いやむしろ背中すら見えねえ! ロン毛ばんざーい! みたいなノリで。

ネット上では開き直ってんのにねー。

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全体像。シミュレーションに使用するダミー形状も一緒にモデリング。後ろからのアングルだと、完全に腰で切れる雰囲気なのでバッサリ別形状にしたり。唐衣はなしで裳を付けてる感じで、大腰の部分はシミュレーションから外し、引腰はシミュレーション後に別にモデリングすることにする。

そういえばシミュレーションを重ねている時に、ウィンドウ内に妙なパレットが現れて操作を受け付けなくなる、みたいなトラブルに遭遇した。

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このルームタブの下の部分。ここに触るともうどのパレットに触れても反応しなくなって、ただメニュー操作だけはできるみたいな状態で。一旦ファイルを保存して開き直しても同じところに空白ができて、たぶんファイル内に不正な記述が紛れ込んじゃったんだろうなー、エディタで詳しく調べれば何かわかるかもしれないけどなー。

なんて、さすがにそんな時間はないので、シミュレーションを始める前の状態からファイルを作り直す羽目に。まあ、ことごとくライブラリに登録する習慣がついてるので、タイムロスとしては軽微だったんだけど。

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シーンを別アングルから見たところ。ドームに茶色から薄緑のグラデーションをかけて発光させ、ライトは微弱な無限光1灯。ロングショットになると予めわかっている場合の時短テクとして、髪の毛のトランスマップは全部削除した。イザとなりゃ描きゃいいんだよ! みたいなノリで。

そんなわけで生レンダ1/16サイズ。

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これと「手前の竹があって人物がいないやつ」と「手前の竹も人物もないやつ」の3枚を撮って適当に切り貼りする感じ。あと、レンダ品質を落として人物のみや手前の竹のみのアルファチャンネルを取得したり。

えーと。

やっぱり、ブランクがあるとどうしても勘は鈍ってしまうわけで。

腰のぴろーんとした紐っぽいやつ(引腰)、最初作るのを忘れたまま本番レンダかけちゃって。夕食終わってからモデリングして再レンダしたりね。あとは「手前の竹も人物もないやつ」のレンダを忘れてて、Photoshopのレタッチ中に背面でレンダリングしたりね。

そういうどうしようもない手際の悪さが、余計に焦りを産むという悪循環。極め付けは、最初に考えていた横長の構図にするためには、どうしても幅が足りないことがわかったり。

キリのいい4:3で幅を最大まで取っても、人物の頭を入れると足元がギリギリになってしまう。だけどあんまり下を切ると竹の前後関係が伝わりにくくなって、絵の一番見せたいところがぼやけてしまうわけで……。苦肉の策で縦長にしたら、構図としては落ち着いたけどしっくり来ない。いっそ正方形で円を使った構図にでもすれば良かったかな、と今なら思うけど後の祭り。

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髪の毛はパスで継ぎ足し部分を描いて、流れをコピペで変形させて張り込んでいくカタチ。なんてやっていたら、23時を回ってしまって大いに焦る。

ホントなら竹同士の前後関係もゴチャゴチャさせたかったんだけど、時間もないし。着物の柄も貼り込もうと思ってたのにそれどころじゃないし。あんまり手描きっぽくする気はなかったんだけど、どうにもそっちに寄ってしまうし。細かいミスも多いし。

やっぱり絵は一日寝かさないとダメだよね~。

和風展に投稿した時点で、率直な感想はあんまり面白い絵にならなかったかなー、という感じ。で、あんまりにもなおざりな気がしたので、もっかいレンダリングからやり直してみた。往生際が悪い気がするから、普段はまずやらないんだけど、まあ反省の意味も込めて。

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画角を変えずに幅を変化させる焦点距離の求め方は、だーいぶ昔に書いた通り。言うほど代わり映えしないけど、最初の脳内イメージにはかなり近い感じ。

何を見出すかは見る人に委ねられた自由、なのに今、自分の目で見ているものにさえ不信を抱いてしまう……そんな、ザワっとした感覚が少しでも出てたらいいかなー。

果たして。

次はアレのモデリングのために、資料からテンプレートを起こすあたりから始めようかなと……。

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ひさびさの更新です。

2017年06月13日(Tue)

第11回和風展に投稿しました。現在は投稿期間は終了して、コメント受付期間となっています。

Wafoo11banner

自分の絵は変わり映えしないというか、いつも通り。タイトルは深く考えてないけど「すずはなのひと」みたいに読むのかもしれない(適当)。

前回、数年前に参加した和風展で、脳内イメージを忠実にカタチにするということについては、ある程度クリアできてたような気がする。なので今回はその脳内イメージを捉えるだけ……なんて考えていたんだけども。自分にとっての「和」や「和風」とはなんぞや、みたいなところで詰まってしまったのが、もう後の祭りというか。

たとえば小道具ひとつ取っても、ポンと置いただけではなんてことなくても、切り取る角度によっては(カメラアングルというわけではなく)「和」を感じさせることもあるわけで。アイテムにしろ題材にしろアイデアにしろ、自分自身が和風だと思うかどうか、面白みを感じるか、みたいなところをぐるぐると逡巡していた気がする。

とりあえずネットで画像検索したり単語を書きなぐって思いつく限り連想ゲームしたり、で最終的に残ったネタは「現代風美人画」「Superflyで山水画」「竹取の白紙委任状」あたり。キーワードだけ書いておくので、ピンと来た人がいたら使っちゃってください(笑)。

そんなわけで、以前作っていたMikiのメイクテクスチャを浴衣用の和風メイクに改造したのが5月21日、髪を合わせて、漫然とJPをいじりながらポーズを作ったのが5月26日。

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一応、どこから見ても自然になるようにはなってる……かな。

そこから締め切り日前日までウダウダした挙句、おもむろに団扇なんかを作り始める。手持ちに京団扇がなかったからなんだけど、配布できるように作ったはずなのに気付いたら左右非対称になってたのでお蔵入り。

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あとは特筆することはないかなあ。生レンダはこんな感じ。

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見ての通り裾のハダケっぷりがアレなので、構図で誤魔化したり。DCのシミュレーション結果で見苦しいところはモーフブラシで修正。

あと主線はジオメトリエッジラインとPhotoshopの輪郭抽出の合わせ技で、髪はライトOFFの発光100%でFireflyレンダしたものをアルファチャンネルに使って立体感を減らしたり、とか。がっつり色調補正しても、Superflyだと適度にリアルさが残るから楽だよね。

結局、まあなんだ。

ウダウダやってる期間の半分ぐらいは、心がファンタジーだったっていう。



roseさんのブログでご紹介いただいたので、こちらでも解禁。毎年那須高原で正月に催されているチャリティ展覧会に出展させていただきました。会場の様子など、詳しい情報はroseさんのブログで。

世間様にもっとPoser絵をひろめよう会 | Poizon of rose

いやー、なんか小っ恥ずかしい。お買い上げいただいた方、万が一にもご覧になってはいらっしゃらないでしょうがありがとうございます。申し訳ないです。ひえええ。


タイトルは『楽園の君に』。実は同名のタイトルの歌があって、久しぶりに聞く機会があってそこから着想。毎回「新春の那須にふさわしい」というテーマに悩んで寒々とした脳内イメージを転がしてみるんだけど、結局過去に作った絵を見返して「冬と春の絵は作ったから次は夏っぽいのかな」なんて方向に進んでしまった。

なんていうかこう、自分の中に一人の理想的な少女像があって、それは「自分がこうなりたい」という意味での理想ではなく、もし自分が「理想的な青年男性」であったらこんな子を心に住まわせたいな、と思わせる、そんな感じの女の子。

そんなわけでA4を0.2、Realisticを0.5、まにほにAnnyを0.74混入してIrisSizeをがっつり下げるとだいたい「こんな感じかな」という顔に至る。

あとは「彼女がデートに着て来ても引かない服装」をランタイムから探し出してマテリアル調整。ついでに口角を上げるモーフとかもちょろっと作って仕込んでおく。

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できたところでライブラリ登録して、別ファイルでシーン作成。わかりにくいけどこんな感じ。

130131-2

レンダリングサイズは印刷用途ということで、4096ピクセル四方で仕掛ける。ここで考えるのがレンダリングにかける時間とピクセルサンプルの兼ね合い。ピクセルサンプルは1ピクセルの色を決定するために行う計算の回数だ。数字は自乗されるので、値が2なら4回計算される。

つまり、ピクセルサンプル2で100×100ピクセルを計算するのと、ピクセルサンプル1で200×200ピクセルを計算するのは、ほとんど時間的に変わらないということだ。

360dpiで印刷すれば、1つ1つのドットはものすごく小さい。0.1ミリ以下である。そこに多少のノイズが乗っていたところで、離れて見れば言うほど気にならないだろう。全体的な明るさが確保できる程度のサンプル数であれば、それ以上品質を上げたところでそんなに違いはあるまい。

と割り切って、512ピクセル四方でレンダリングの秒数を確認してから、4096ピクセル四方の1回分の計算にかかる時間を割り出し、「寝る前レンダ」で費やせる時間(=だいたい10時間以内)からピクセルサンプルを算出。というわけで今回はピクセルサンプルは4で計算した。

生レンダ1/256サイズ。

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で、トーンマッピングでがっつり露出オーバーに補正してから、軽くノイズリダクションをかける。

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それでもまだノイジーだけど、これをたとえば1024ピクセル四方に縮小すれば、1辺が1/4。ピクセルサンプルは4倍の16でレンダしたのとほぼ変わらない画質になる、だろう、と思う(弱気)。

時間的に結構早めに終わったっぽいので、サンプル5にしてもよかったかもしれない。

あとは気になるところにちょろちょろと筆を入れて補正。レンダリングしてしまえばあとの工程は変わらないなあ。復帰してから半年ぐらいずっとSuperflyで丸やら四角やらをレンダリングしてたけど、ようやくまともに絵を作った気がする。

それにしても作ってる時から思ってたけど、こっち目線のポートレートって壁に飾る絵としては適してないよね(笑)。なんでもない時にフと目が合ったら怖いもんね。しかも正面向いてるしね。

まあそれはさておき。

適当に縮小したサイズのものをRenderosityと、あと国内で放流できそうな場所が思い当たらなかったのでとりあえずPixivに投稿してみた。

サイトをちゃんと整理したらそっちにも飾る予定。



つまるところテストレンダ。

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っていうかね、Aさんの生え際ネタにしたら自分の頭に10円ハゲが見つかったんだけど怖杉内。

実際には1円玉ぐらいのサイズだったんだけどさ。



ウォーターマーク

2016年12月25日(Sun)

よくDAZのサイトでプロモ画に"NVIDIA Iray"とか古いのだと"DAZ Studio render"とか入ってるのを見かけるけど、そういえばPoserにもそんなのがあったような気がするなあ、Superflyって入っているのを見かけた記憶があるなあ、とふと思った。あれって、自分で入れられるんだろうか。

というわけでGoogle先生に聞いてみた。トレードマークとかそんな単語で調べたら、「あれは透かし、英語でウォーターマークって呼ぶんですよ」と教えてくれた。その昔、紙の製造過程で濡れた状態の紙にプレスしてつけてたからとかなんとか。透けてなくても透かし。濡れてなくてもウォーターマーク。ふむふむ。

そんなわけで、RDNAのフォーラムにそれっぽいものを発見。

Watermark for your SuperFly Renders

使うときの注意事項とか書かれてないけど、自由に使っちゃっていいのかしらん。生レンダ限定とも書かれてない(ような気がする)けども。まあ、さすがにレタッチごりごりの絵に入れようとは思わないけどさ(笑)。

とりあえず使ってみた。クリックで倍サイズ。

161225

うん、なんか透かしが入ってるだけで上手くなった気がするよね! ←

Poser 11になってから、検証の時以外はほとんどFireflyを触っていない。以前のアイテムやキャラをレンダリングしてないからっていうのもあるんだけど、やっぱり「より説得力のある結果になる」というレベルから「今まで不可能だったことが可能になった」というレベルまで、いろんな点で描写力が格段に向上したのが一番の理由。今年の春に買った時点で国内ではあんまりいい評価を見なかったんだけど、実際使ってみたらビックリするぐらい夢というか可能性が広がったわけで……。まあ、昨年末?に発売された当初はホントに使いものにならなかったのかもしれないけども。

速度の面では、FireflyとSuperflyはどっこいどっこいかな、と思う。概ね単純なシーンはFireflyの方が若干早いけど、その分致命的なぐらい苦手とするシーンがあるのでなんとも言えない。自分はGPUレンダリングができない環境なので、CPUレンダリングでの話だけども。状況によって使い分ければいいんじゃないかな。って、毎回言ってるような気がする(笑)。

なんで唐突にこんな話題を上げたかというと、海外のフォーラムでウチのブログ記事を見た人が「SuperflyなのかFireflyなのか、生レンダなのかレタッチしてるのかわからんがな!」というツッコミを入れてたから。うん、ごめんなさい。基本的に文脈に頼りきりの書き方をしてるから、ネイティブじゃないと画像を見ただけじゃ分かり辛いよね。

そんなわけで、私は特に記述がない限りSuperflyレンダリングを使っています。





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